宝塚歌劇団員の女性（当時２５歳）が昨年９月に転落死した問題で、遺族側代理人の川人博弁護士らが１日、歌劇団側との面談交渉の経過を書面で報告した。

　１月２４日の３回目の代理人面談交渉には女性の母、妹が出席し、遺族としての心情や意見を約２０分、歌劇団側に伝えたという。この手続きが取られたのは、急死問題についてパワハラを否定した歌劇団側の調査報告書に、遺族側のヒアリング内容が反映されなかった経緯があるためだとした。

　今回の交渉における歌劇団側の姿勢を「明確に従来の見解を変更し、遺族側の意見に相当程度配慮した内容が述べられました」と評価しつつ、「見解には不一致点が相当程度存在」するとし、「遺族側の要請に応え、本件の解決に向けて誠実な対応を行うよう、求める次第です」とした。

　歌劇団は「現時点で公表できる事実はございませんが、引き続き誠意をもって協議を進めてまいります」とのコメントを発表した。