「バービー」原爆コラ問題「news23」識者「取材向けの謝罪」指摘 小川彩佳アナ「SNSで見解を」
慶應大学医学部の宮田裕章教授が1日、TBS系「news23」に出演し、米映画「バービー」(8月11日公開)の公式X(ツイッター)が、原爆のきのこ雲と同作のキャラクターを合わせたようなファンの不謹慎コラージュに対して好意的なコメントを寄せた問題について、「茶化していいものではない」とコメントした。
公式Xの対応について、配給のワーナー・ブラザースは「ワーナー・ブラザーズは、最近の無神経なソーシャルメディアへの関与を遺憾に思っております。スタジオとしては心よりお詫び申し上げます。」と声明を公表した。
「ワーナーが公式に謝罪」と一部で報じられたが、宮田氏は「ただこれはプレス(取材)向けの謝罪であって、SNS上ではまだコメントしてないんですよね」と指摘した。ワーナー・ブラザース・ジャパンは7月31日に「米国本社の配慮に欠けた対応は極めて遺憾」とすでにコメントを発表しているが、宮田氏は「ワーナー本体と対話していかなくちゃいけない」と日本側から働きかけが必要であるとした。
さらにロシアがウクライナに侵攻する中で、核兵器の存在がちらついていると説明。「原爆の脅威を受け止める上で、ちゃかしていいものではなく、われわれは(原爆投下という)できごとに対しての怒りをしっかりと伝えていかなくちゃいけないかなと思います」と語った。キャスターの小川彩佳アナも「被爆の実相を広く認識してもらうためにも、SNSで公式の発表というか見解を示していただきたいなと感じました」とワーナーの米本社の反応を期待した。
「バービー」は米国で7月21日に公開され、同日公開の「オッペンハイマー」とともにヒットしている。「オッペンハイマー」は「原爆の父」として知られるロバート・オッペンハイマー博士の半生を描いた作品。米SNSでは対照的な両作品を合わせた造語「Barbenheimer(バーベンハイマー)」とともにさまざまな投稿があった。この中で原爆とバービーを合わせたコラージュも投稿されていた。
