【気象予報士・天達武史コラム】積雪世界一の記録は日本にあった!
この冬は時折、強烈な寒波が列島を襲い、日本海側はドカ雪による雪崩の事故が相次ぎました。
一方、関東など太平洋側は空気がカラカラ。乾燥状態が続いて火災が相次いでいます。2月は春に向かっていく月とはいえ、まだまだ寒さ優勢!
関東など普段あまり雪が降らない太平洋側で数年に一度大雪に見舞われるのもこの頃です。今年は寒気が強く油断大敵。天気予報をこまめにチェックしてくださいね。
さて、北半球にはヒマラヤ山脈など世界有数の豪雪地帯がありますが、実は、積雪量の世界最新記録は日本が持っているって、知っていましたか?
しかもこの世界記録を出したのは、豪雪地帯で有名な新潟や北海道ではありません。
琵琶湖のある滋賀県の伊吹山なんです。滋賀県最高峰(標高1377メートル)では、1927年2月14日に11メートル82センチを記録。
この積雪記録は世界でいまだ破られていません。
滋賀が世界一とは意外に思うかもしれません。しかしすぐ隣には福井県があり、日本海からの雪雲が伊吹山にダイレクトにぶつかって、上昇気流が強化されて雪雲が発達するという、隠れた(?)豪雪地帯なんです。
よく岐阜県の関ケ原に大雪が降って東海道新幹線が止まることがあります。これは関ケ原が伊吹山の麓にあって雪がたくさん降るからなんですね。
さて、2月は春一番が吹くなど春めく日も出てきますが、大気がバランスを取るように翌日には決まって冬に逆戻りします。
ポカポカ陽気になったときほど翌日からの寒さ対策を万全にしてくださいね。
ちなみに今年は花粉が例年の2倍以上飛ぶ所もあり、花粉症になっていない人も要注意です。ピークは3月ですが、すでに飛び始めていますのでしっかり対策して乗り切りましょう!
今年は花粉シーズンだけスギが少ない北海道や沖縄に本当に住みたい。
◆天達武史(あまたつ・たけし)1975年生まれ。神奈川県横須賀市出身。高校時代は野球部に所属。2002年に気象予報士試験に合格。05年10月からフジテレビ系「情報プレゼンターとくダネ!」、21年3月から「めざまし8」のお天気を担当。