【気象予報士・天達武史氏コラム】猛暑再来!この夏は極端気象に注意
7月終盤から再び猛暑がやってきました。関東~西の地方は40℃に迫る暑さを再び記録しています。
昔は“40℃の壁”というのがあって、39・7℃とか39・8℃までは上がっても、40℃をなかなか超えませんでした。ところが最近は毎年のように40℃を超える場所が出てきてますね。
これまでの国内最高気温の記録は熊谷と浜松の41・1℃。最高気温ランキングのトップ10のほとんどが2000年以降に記録されています。
私も40℃を超える暑さの取材をすることがありますが、普通の暑さとはやはり違います。なんて言うか空気全体がもわっとしてサウナにいるような感覚です。たまに風が吹いてくるんですが、ドライヤーの温風のようでまったく涼しくありません。
過酷な環境なので熱中症には十分注意を払っていますが、取材する上でもっと大変なことがあるんですよ。なんだかわかりますか?
それは取材に行ってるのに人が誰もいないんですよ。だから一人でリポートするんですが、あとで映像を見返すと途中で話すことがなくなって、同じことばっかりしゃべってるんです。あー、またやっちゃったなと。危険な暑さで外に出るな!って言ってるんだから人がいないのは当たり前なんですけどね。
あと40℃にもなると、車から降りて1回リポートするたびにスポーツドリンクとか1本飲んじゃうんですよ。だから取材が終わるころには10本くらい飲んじゃってて…。帰りの車で財布の中見るとお札が1、2枚減ってる。温暖化や都市化が進むと気象予報士は貧乏になるっていうね…。
今月は猛暑スタートになりましたが、前半はゲリラ雷雨が起こりやすくなります。また台風のトップシーズンに入ってきますので最新の台風情報にもご注意ください。
◆天達武史(あまたつ・たけし)1975年生まれ。神奈川県横須賀市出身。高校時代は野球部に所属。2002年に気象予報士試験に合格。05年10月からフジテレビ系「情報プレゼンターとくダネ!」、21年3月から「めざまし8」のお天気を担当。