しずる・村上純 相方KAZMAとの「冷戦」語った 自伝的エッセー「裸々」発売

 お笑いについて熱く語ったしずる・村上純(撮影・金田祐二)
 お笑いについて熱く語ったしずる・村上純(撮影・金田祐二)
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 しずる・村上純(41)が今春、自伝的エッセー「裸々」(ドワンゴ)を発売した。KAZMA(38=旧芸名・池田一真)と2003年にコンビを結成し、コント師として人気を博しつつ俳優、脚本家、作家としても活躍。20年4月からメディアプラットフォーム「note」で芸人人生を振り返る記事を書き始め、この度、大幅修正を加えて書籍化した。結成20年も目前の今、コンビやコントにかける思いを聞いた。

 20年、コロナ禍で仕事がなくなり、村上は「自分のお笑いのことくらいしか熱量を注いで、継続して書けない」との思いで執筆を始めた。

 本書では「80%」ほど追加で書き下ろし、芸人を志したきっかけ、東京NSC時代、相方との衝突などを赤裸々につづった。「自分のことを振り返って、整理された。年を食うってこういうことかな」と目を細める。

 中でも多くのページを割いたのが、相方と約12年間続いた「冷戦」だ。NSC時代、KAZMAの面白さにほれ込み、コンビを結成するも衝突し、半年で解散。その半年後に再結成している。

 「再結成したのに絶対解散しちゃダメだなと思った、二度手間なんで。だから1年目から解散とは言えないけどお互い不満がつのってる状態が続いた。存在自体をムカついてきたりする。僕らお互いがネタを作るんで、多分一番それが根幹にあったと思います」

 M-1を見て漫才に憧れてNSCに入学したが、笑いの原点はとんねるずやダウンタウンの番組でのコント。「お笑いに目覚めた時の血がそこで入ってるから、DNA的にもコントなのかもしれない」。現在はマルチに活動しているが、コントにかける思いはとりわけ強く、「愛着ですよね。ずっとやってるから」。しずるとしても、初期からコント一本で突き進んでいる。

 コントをやり続けることについて「パーソナルな部分を人に伝える上で、漫才より障害がある可能性がある。誰かを演じているので」と指摘する。これまでネタでのテレビ出演が多かった村上は、自分の素の部分がまだ世間に伝わっていないと分析し、この本で自身の「イメージが変わるんじゃないですかね。僕のことを一人でも知ってもらえたら、僕の人生において豊かなこと」と笑った。

 ◆村上純(むらかみ・じゅん)1981年1月14日生まれ、東京都出身。東京NSC9期生で同期のKAZMA(旧芸名・池田一真)と2003年にコンビ「しずる」を結成。同期はハリセンボン、ゴールデンボンバー・鬼龍院翔(KAZMAの元相方)ら。フジテレビ系「爆笑レッドシアター」などで活躍し、キングオブコントでは09、10、12、16年の4度決勝に進出。最高位は09年の3位。

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