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“アニソン界の大王”ささきいさお デビュー60周年まだまだ歌い続ける

 歌手・ささきいさお(78)がデビュー60周年を迎え、記念ライブを9日にオンラインで、5月23日には有観客として東京・Zepp Hanedaで、それぞれ開催する。“アニメソング界の大王”と呼ばれ、声優としても長きにわたってアニメ界を支えてきた。メモリアルステージでもアニソンを響かせる重鎮が、世界に誇る、日本のアニメ文化の今について語った。

 昨年からメモリアルイヤーに突入していたが、コロナ禍で単独公演は行えず。ライブは2019年9月以来で“ブランク”は1年半以上になるが、週3回程度、ジムで体力作りに取り組んで、ステージ再開に備えてきた。

 「先の60年はものすごい長いけど、過ぎ去った60年は思い出だから、あまり長くないんですよね。前しか見てないから、これだけやってきたな、という感慨には、あまりふけることはないですね」

 5月の記念ライブでは、戦隊シリーズ45作目「機界戦隊ゼンカイジャー」(テレビ朝日系、日曜、前9・30)の挿入歌である、新曲「全界合体!ジュラガオーン」を披露する。1975年放送のシリーズ第1作「秘密戦隊ゴレンジャー」でも主題歌を担当。「40年以上、シリーズが続いてるのはすごいこと。ついでに言わせてもらうと、この年になっても起用されるに耐えうる歌が歌えるのは、態勢を整えてきたから」と“原点回帰”に胸を張る。

 高校2年で芸能界入りしたが、きっかけは1枚のレコードだった。店員に「今、はやってるのをください」と頼んだところ、渡されたのがエルヴィス・プレスリーの「I Need Your Love Tonight」。自然とプレスリーを歌うようになり、友達にすすめられ、素人歌自慢番組に出演。音楽家・服部良一さんから、「君は東京のプレスリーだね」とほめられた。

 「本人も親も親戚もみんなその気になって。えっ、えっ、と言ってる間に、歌手になっちゃったんです」。プロダクションのテストに合格すると、日劇ウエスタンカーニバルを出発点に、俳優業もこなして活動の幅を広げていった。アニメ「科学忍者隊ガッチャマン」では声優を務め、31歳の時、「新造人間キャシャーン」で初めてアニソンを歌った。

 「その頃のアニソンは、全然脚光を浴びてなかった。誰が歌ってるかなんか関係なくて。ただ当時、アメリカではスタンダードジャズと言われてる歌は、ほとんど映画などの主題歌でした。だから僕は日本のアニメ主題歌でも、スタンダードになりえるんじゃないかと思ってた」。先見の明は「宇宙戦艦ヤマト」の大ヒットで証明され、「新・巨人の星」「銀河鉄道999」などの人気作を、次々と歌声で彩った。

 近年、アニメ界では「鬼滅の刃」「エヴァンゲリオン」などがブームを起こし、声優も人気職業として揺るがない。アニメ黎明(れいめい)期から携わってきた1人として、「社会的にすごい地位ですよね。それは長年にわたっていろんな作品が作られ、特にスタジオジブリとかが、一生懸命作られてきた流れじゃないでしょうか」と分析する。

 「昔、声優は陰の仕事でした。役のイメージが崩れるから、顔を出しちゃいけないって。最近はそうじゃない。今の若い子は決めゼリフもうまいし、共演したら負けると思う」と苦笑。後輩の才能を認める一方で「低音の人は少ないから、低音なら負けないけど!!」と力を込める。芸能生活60年、老け込んではいられない。まだまだ円熟味を光らせる。

 ◆ささきいさお 1942年5月16日生まれ。東京都出身。高校2年のときに芸能活動を始めて、60年7月、「本命はお前だ」で歌手デビュー。アニソンの代表作は「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」など。実写版「SPACE BATTLESHIP ヤマト」ではナレーションを務めた。声優として映画「ロッキー」などの日本語吹き替えも担当。

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