「今日から俺は!!劇場版」福田雄一監督“奇跡”の笑い、本質は「バラエティー」

 (C)西森博之/小学館 (C)2020「今日から俺は!!劇場版」製作委員会
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 俳優の賀来賢人(31)が主演する映画「今日から俺は!!劇場版」が、2週連続で映画ランキング1位を記録し、興収20・7億円と好調だ。閉塞(へいそく)感を隠せないコロナ禍にあって、頭を空っぽにして笑えるコメディーの快作。監督した奇才・福田雄一氏(52)を直撃した。

 18年の連ドラが話題を呼んだヤンキー漫画の劇場版。コロナの影響で苦境に立たされる映画館の救世主となるべく、配給大手・東宝の4カ月ぶり新作として躍動している。

 ドラマ版で賀来が大ブレーク。ムロツヨシや佐藤二朗を見いだしてきた福田監督は「演技を見て『この人、いいな』と思うことはほとんどないんです。素の時が多いですね。僕なりに輝いて見える。(賀来)賢人はミュージカルのカーテンコールで隣のムロより輝いて見えた。ムロは焼き肉を食べに行った時に面白い人だなって。『見つかる』感じですね。それが一番の醍醐味(だいごみ)です」と眼力の秘訣(ひけつ)を明かした。

 今年は日本テレビ系ドラマ「親バカ青春白書」(8月2日スタート)や映画「新解釈・三国志」(12月11日公開予定)も待機。福田イヤーと呼べる充実ぶりだ。放送作家として「笑っていいとも!」や「いきなり!黄金伝説」を担当してきた経験から、福田コメディーの本質は「バラエティー」だと表現する。

 「バラエティー的な考え方でドラマを考える部分はあると思います。自分たちの書いた台本を、芸人さんたちが膨らませる瞬間ばっかりを体験してきた。それをドラマでもやっている。そこの違和感が僕のドラマの特色なんだと思います」

 アドリブの大量投入はすっかりおなじみ。「楽しませてね、はあります」。台本を超える“奇跡”の笑いは、芸人から役者たちへと変わりつつも、変わらぬ熱量で続いている。

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