女優・荒木由美子（５９）が２８日、東京都八王子市内で八王子警察署が主催する特殊詐欺（振り込め詐欺）根絶「新システム」の公開イベントにゲスト出演。２５年前に特殊詐欺の被害に遭ったことを明かした。

　個人で使用するパソコンを購入。代金をすべて支払ったが、後日封書で「支払額が足りないので、振り込んでください」との手紙が届いた。「全部払ったはずなのに？」と不思議と思いながらも、不足額は２万円ほどとあり、そのまま振り込んだ。高額ではなかったため、詐欺とは思わなかったという。

　だが、あらためて確認すると、支払いは最初の段階で完了していた。ここでだまされたと気付き、振込先に問い合わせるも一切連絡が取れなかったという。

　この日は、そんな実体験を持ち、年齢的にも同世代に啓発するにはふさわしいとして登場。会場では還付金詐欺でだまされる実演ドラマを熱演した。

　演じたのは市役所の担当者と名乗る犯人にだまされる役。ＡＴＭに誘導され、言われるがままに振り込み手続きに入るが、新システムのＡＴＭが携帯電話に反応。画面に警告の言葉、赤いＬＥＤランプとともに音声で警告が流れ、ここでおかしいと気付き、被害を未然に防ぐというストーリー。

　「２５年前の被害を思い出した。これから年を重ねていく上で、今まで以上に慎重に、二度とだまされないように注意していこうと思った」と自己を戒めるとともに、同じ被害に遭わぬように呼びかけていた。