辞めようと思ったことも…音楽があったから乗り越えられた 杏里インタビュー【5】

 来年、デビュー40周年を迎える歌手の杏里(56)が7日、神戸市のデイリースポーツを訪れ、「CAT’S EYE」「悲しみがとまらない」「SUMMER CANDLES」といった多くの大ヒット曲を生んだキャリアや、初のスタジオライブアルバム「FUNTIME」、40周年への思いなどを語った。

 第5回では、40周年への思いが明かされる。引退を考えたこともあったという杏里が40年、続けてこられた理由とは…。

  ◇  ◇

 「40周年に向けていろいろと今、考えていますけど。ただ、あまり40周年っていうことに偏りすぎないようにしたいな。何となく40年やってきたっていう感じで。総合的に、色んな違う発想で。ずっと毎日考えてはいるんですけど。準備の段階には入っていますね、はい」

 -浮き沈みの激しい世界で、40年間やってこられたということについては。

 「それ、最近、特に考えることがあるんですけど。デビュー当時は当然40年もやるとは思わなかったんですよね。できるかなっていう。ホントにそんなメンタリティー強くなかったので。でも、デビューからこの40年間やって来た中で、ホントに過去を振り返ると、色んなことを経験しながら-音楽もそうですけど、他にも色んなことが。笑って飛ばせる波瀾(はらん)万丈的な、そういう経験は、今だから笑えるっていう。

 やっぱり音楽があったからこそ、色んなことを乗り越えてやって来られたかなっていう感じはしますね。途中でホントに、何度もきっと辞める時期、来るんだろうって(思った)。自分で辞めようって思ったこともありましたし。ある時期が来たら、引き際ってあるじゃないですか。そういうことも真剣に考えたこともあるんですけど。

 それをやらずに毎年、海外に行ったり来たりしている中で、色んな刺激を受けて帰ってくる訳ですよね。まだやりきれてないことはたくさんあるんだなっていうことに気付くんですよね。そういうことの繰り返しで40年間続けて来られたのかな。まだまだやりきれていないこと、提供したいこともたくさんあるのと、自分自身もまだまだやりたいこともたくさんありますし」

 -日本とロサンゼルスと、どれくらいの割合で生活されていますか。

 「(LAは)完全に拠点ではない。日本にいる方がけっこう長かったりはするんですけども。でも(LAにも拠点を設けてから)22年以上はたつんです。

 デビュー当時からずっと(米国)レコーディングで-私のレコーディングチームで行くと、ほとんど半年くらいは日本に戻ってこなかったりしてたので、もったいないじゃないですか、ホテルをずっと借りたりしてると。だったら向こうにずっと住みながらっていう発想だったので。向こうに友達も、音楽仲間もそれ以外の仲間もたくさんできたので。もっと学びたいこと、刺激を受けたいこともたくさんあるので、まだ当分は続けていきたいとは思っているんですけど。

 ただ、今、はやりもの、音楽とかファッションもそうなんですけど、色んな意味でのカルチャーですか、アメリカと日本はほとんどオンタイムですよね。昔みたいな苦労はしなくてもいい。(例えば)日本は子供からちっちゃい子からみんな、ブレイクダンスもどんなダンスも踊れちゃうので、すごく(ダンサーが)探しやすいよね。でもまだまだ、アメリカに行くとホントに色んな新鮮なもの、まだ日本に入ってきてないものもすごくあふれてるので、行く度に勉強になりますね」

 -日米半々くらいの生活でしょうか。

 「そうですね。今年はけっこう何度か行ったり来たりはしてましたね。ただ時差に弱いんでね、困っちゃうんですよ。アメリカに行くとお昼、外に出たりはするんですけど。夜になると食事を皆さんとして、その後、日本は仕事が始まる時間なのでメールチェックだったりスカイプしたり、そこから仕事が下手したら明け方まで。曲作りをコンピューターでやってるんですけど、データを作って結局朝方まで曲を作って、朝方データが届かないとかトラブルが起きてしまった場合には、お昼ぐらいになっちゃう。だからボロボロになって日本に戻って。ホントになんのためにアメリカに行ったかわからないという。

 あとは納期、締め切りがあるじゃないですか。

 今回、『Precious One~かけがえのないストーリー』っていう『こいのわ 婚活クルージング』(風間杜夫、片瀬那奈主演の映画。11日から全国で順次公開)のテーマソングを作ったんですけど。オファーが来たのが、去年の年末ぐらいかなんかだったんですよね。時間が全然なくて、私も色んなことをやらなきゃならない、すごくバタバタな時期だったんですけど、映画の主題歌やらないかって。『はいいいですよ、納期はいつですか?』って聞いたら『明日』。

 1日でメロディー作りました。そこから色んなアレンジだったりとか、パートナーの小倉泰治くんに頼んで、作詞は吉元由美さんに頼んで。久しぶりに納期は明日っていうのを聞きました。さすがに明日って言われた時は倒れそうなりましたね。でもやるっていう、久しぶりにそういうのもいいのかなって思ってはいるんですけど。

 ずっと修行ですね。音楽好きなので、もちろん。自分がこれからやりたいことをやっていく。決してはやりものをやるんではなく、はやりものを作っていく。同時に自分のオリジナルの音楽スタイルは変わらずに、変えずに、そこから新しいものに変えていきたいな、(新しいものを)少しずつ採り入れていきたいなとは思っていますけどね」

 -40周年に向けて、これだけは!のようなものはありますか。

 「気がついたら40周年に近づいちゃったので。でも、やっぱりスペシャルなことは何かもちろんやろうとは思っているんですけど。原点、初心に戻るという-あの時代の、デビュー当時の16歳の気持ちをとにかく忘れずに、40周年を迎えてから続けていくっていうことをいろいろと考えていかなきゃいけないんじゃないかな。やっぱり楽しんでいくことが大事ですよね。続けていくことは難しいことなんだけれども、続けていく、どうやってやっていくかっていうところを(楽しんでいく)。基本ですよね」

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