中村鋭一さん虎党に愛され…甲子園暴動もABC放送席だけ無被害

 元朝日放送アナウンサーで名物パーソナリティーとして活躍した中村鋭一さんの訃報を受け、後輩の道上洋三アナ(74)が8日、77年に中村さんから受け継いで41年目になるABCラジオ番組「おはようパーソナリティ」で、中村さんが歌った「六甲おろし」を流し、追悼した。

 道上アナは番組で中村さんの訃報を伝え「40年かかっても、大先輩に追いつき、追い越せたと思えた日は1日もありません」と悼んだ。

 中村さんは、熱狂的な阪神ファンで知られた。放送局が不偏不党だった70年代に、阪神勝利の翌日に「おはパソ」で「六甲おろし」を歌唱するのが大反響を呼び、番組は圧倒的な聴取率を誇った。

 道上アナは番組で、73年、阪神が最終決戦に敗れ、巨人にV9を許した際、甲子園球場でファンが大暴れしたことを述懐。甲子園のテレビ局の放送席も被害を受けたが、朝日放送の席だけは「ここ、鋭ちゃんとこやな。ここだけは勘弁したれ」との声が飛んで、無傷だったことを明かした。

 また道場アナは、中村さんがその年に、盛大な断髪式を行って丸刈りになり、阪神に優勝を求める嘆願書を集めて阪神電鉄本社に乗り込んだことを振り返り、懐かしんだ。

 番組では中村さんが「阪神優勝!」と叫んで歌い出す「六甲おろし」の歌声を放送。道上アナは「(音源の中で)また中村さん、甲子園に『7万人の観衆』とか、うそついとるな」とおもしろがっていた。

 中村さんとの日々を「憧れ、羨望、尊敬、嫉妬、ないまぜになった50年でした」と振り返り「越えられない山が突然なくなり、目標を見失い、どこがゴールか分からなくなっていますが、先輩のほうに向かって、私はもう少しだけ走り続けます

。先輩、ご苦労様でした。ありがとうございました」と追悼した。

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