原口、退路を断って捕手再挑戦「(一塁に)戻れない」

 退路を断ち、捕手一本で勝負や!阪神・原口文仁捕手(25)が高知・安芸での秋季キャンプスタートを翌日に控えた1日、捕手に再挑戦することを明かした。伊丹空港で取材に応じた山田勝彦バッテリーコーチ(48)は「完全に横一線」とレギュラー白紙を強調。梅野、坂本らを加えた若虎によるサバイバルの鐘が鳴らされる。

 昼下がりの伊丹空港に、決意をにじませた原口が現れた。自ら退路を断ち、特別な思いを抱く扇の要に再びチャレンジする。「最終的には(一塁に)戻れないというか、そういうのはしっかりと決めました」。迷いはない。志は捕手一本だ。

 10月のみやざきフェニックス・リーグの途中、2軍監督代行を務めていた山田バッテリーコーチに伝えた。「覚悟は決めてやります」。無謀かもしれない。だが、やはり諦め切れない。「また一からですけど、頑張ります」。熱烈なメッセージは首脳陣に響いた。

 秋季キャンプから梅野、坂本らライバルとし烈な競争が始まる。山田コーチは「完全に横一線」と現時点で正捕手は白紙とし、実戦でも原口を捕手として起用していく考えを明かした。

 一方、金本監督は「できるだけ聞いてはやりたいけど、何でもかんでもというわけにはいかんし」と厳しい言葉で背中を押す。戦力になるかどうか見極め、判断を下す考えだ。

 正捕手奪取を目指した今季は春季キャンプ終了後に競争から脱落。不安を抱えていた右肩の状態も考慮され、一塁に回った。開幕戦は「5番・一塁」で迎えたが、4月下旬に打撃は急降下。シーズン中盤以降は代打出場が増え、終盤は左脇腹痛で2軍暮らし。73試合の出場で打率・226、6本塁打、25打点と悔しいシーズンに終わった。

 「1年(捕手を)できていないということは、それなりに差が開いているということを僕も分かっている上なので。何とかアピールしていきたいです」

 南国・安芸で過ごす18日間が、原口の野球人生を決める。巨人・阿部に憧れ、真っすぐに進んできた捕手道こそが己の生きる道だ。「最後は自分でしっかり責任を取らないといけないので」。サバイバルに身を投じ、一世一代の大勝負に挑む。

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