ＴＢＳ系「白熱ライブ　ビビット」は３日、１月３１日に放送した多摩川で生活しているホームレス問題について「取材した男性を傷付ける表現や取材手法に不適切な点があった」として、番組内で謝罪した。

　番組最後に吉田明世アナウンサーが「１月３１日に多摩川で生活しているホームレス問題を取り上げました。この放送についてホームレスの方々に対する差別や偏見を招くものであったという厳しいご指摘を頂きました」と説明。「放送内容や制作過程を改めて検証し、取材した男性を傷付ける表現や取材手法に不適切な点があったと考えます」「このような放送をしたことについて、視聴者の方々、関係者の方々、そして何より取材を受けて頂いた方々に深くお詫び申し上げます。頂いたご指摘しっかり受け止めて、こうしたことが再び起きないように努めて参ります」と頭を下げた。

　番組ＨＰでもこの問題について説明。「１月３１日の放送では、多摩川河川敷で暮らす男性が、法定予防接種などを受けさせずに犬を多頭飼育していることの問題点を伝えると同時に、そうした暮らしをせざるを得なくなっている男性の境遇や心情に迫ろうとしたもの」と、取材の意図を説明。

　その放送の中で、その男性を「犬男爵」と呼んだり、別男性のインタビューを引用して「人間の皮を被った化け物」と呼んでいたことに「不適切だった」とした。また多摩川ホームレス問題を「多摩川リバーサイドヒルズ族」とタイトルを付けたことも不適切だったとした。

　また取材手法についても、本人の承諾を得ずにカメラインタビューを行っていたこと、犬を飼っている男性に対し、取材ディレクターが「『お前らここでなにやってるんだ』と言いながら歩いてきて欲しい」と伝えており、そのため「すぐに怒鳴り散らす粗暴な人物」と印象づける結果になったことに「不適切な手法でした」と謝罪した。