長野泰雅 初日から首位守り切り初V! ツアー4年目で23年の因縁払しょく「最後は割り切れた」
「男子ゴルフ・ロピアフジサンケイ・クラシック・最終日」(7日、富士桜CC=パー70)
初日から首位に立った22歳の長野泰雅(たいが)=福岡地行=が4バーディー、2ボギーの68で回り、通算10アンダーでツアー初優勝を果たした。大会は悪天候で54ホールに短縮された。1打差の2位は63をマークした杉浦悠太で、さらに1打差の3位に蟬川泰果が入った。石川遼は1アンダーの10位。
初日からの首位を守る完全優勝で初の頂点に立った。ツアー本格参戦4年目の長野は「何とか気持ちで乗り切ることができた」と喜びに浸った。
トップに並んで迎えた15番(パー4)は第1打を左に曲げて林に打ち込んだが「前が奇跡的に開いていた」という状況。果敢に狙ってグリーン奥まで運んでパーで切り抜けた。直後の16番(パー3)は4メートルのバーディーパットを決めて一歩抜け出し、拳を握った。
最後は苦い記憶を振り払った。決めれば勝利だった18番のパーパットは「脳裏によぎった」という因縁の1メートル。2年前のプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品最終日の18番で同じ距離から外してプレーオフの末、谷原秀人に敗れた。緊張で手が震えたが「最後は割り切れた」と覚悟を決めて沈めた。
アマチュア選手の父を持ち、名前「泰雅」の由来はタイガー・ウッズ(米国)。現在、国内ツアーには「タイガ」の名の登録者が27人おり、優勝者は蟬川泰果に次いで2人目となった。将来、世界での活躍を見据える22歳は「これを機に2、3勝したい。日本オープン選手権で勝って(メジャーの)マスターズ・トーナメントに出たい」と高みを見据えた。
◇長野泰雅(ながの・たいが)2003年5月6日、福岡県篠栗町出身。父・清一さんの指導で9歳からゴルフを始めた。沖学園高3年時に九州ジュニア優勝。21年にプロ転向した。22年にツアーデビューし、プロテストもトップ合格。直後の日本オープン3位などで賞金ランク30位になり、シード入りした。170センチ、75キロ。




