【記者の目】LPGA放映権一括管理 小林会長の強行突破…英断となるか

 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は18日、都内で記者会見し、来年の試合日程などを発表した。小林浩美会長(55)がこれまで大会主催者のものだった放映権を、LPGAが一括管理するとした改革を受けて、日本テレビとの交渉が決裂。3試合が中止となり、今年の38試合から8年ぶりの試合減となる36試合になった。四大大会はLPGA選手権(仮称、場所未定)、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯、日本女子オープン選手権、最終戦。6年連続で更新されていた賞金総額は、7年ぶりに前年度を下回る37億500万円(3336万円減)となった。

 小林会長が懸案だった放映権問題のハードルを強行突破した。歴史に残る英断となるのか、女子ゴルフ衰退への端緒となるのか、評価は今後にゆだねるしかないが、残念だと感じたのは、女子ゴルフツアーの老舗ともいえる大会の消滅だろう。今回消滅したミヤギテレビ杯ダンロップは今年が46回目、中京テレビ・ブリヂストンは36回目、KKT杯も再春館時代から数えれば27回目だった。

 原因は協会の放映権問題の進め方に中継局の日本テレビが態度を硬化、撤退したこと。関係者の話によれば小林会長が事前にテレビ側に対してまったく根回しをせず、説明を求めても一方的な通達だけだったという。

 元協会理事は「一番いけないのは根回しをしなかったこと。テレビ局に方針を説明して意見を聞き、理解を得るようにすれば別の結果になったと思う。高額賞金大会も大事ですが、長くお世話になった大会を優先する姿勢は必要」と話している。歴史を作るのは難しいが、壊すのは一瞬。今回は少し手続きが乱暴だったのでは。今後はもっと慎重に事を進めてほしいと思う。(デイリースポーツ・ゴルフ担当・松本一之)

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