20歳、三浦佳生が初五輪濃厚に!「ドラマみたいで夢みたい」執念演技で表彰台3位死守 冒頭から3本の4回転決め「行っただろって」

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(20日、国立代々木競技場)

 男子フリーが行われた。初の五輪代表入りを目指すSP2位の三浦佳生(20)=オリエンタルバイオ・明大=はフリー165・53点、合計261・18点で3位となり、代表入りが濃厚となった。ミラノ・コルティナ五輪代表発表は全競技が終了した21日に行われる。

 冒頭の4回転ループを鮮やかに決めると、4回転サルコーも成功。4回転トーループ-3回転トーループも決めて、流れを掴んだ。後半の4回転トーループ、トリプルアクセルは手をついてしまうミスがあったが、トリプルアクセルからダブルアクセルのシークエンス、最後の3回転ループからの3連続ジャンプもなんとかまとめた。得点を見届け、表彰台が確定すると手を叩いて「よーし!」と喜び、満面の笑みを浮かべた。

 「ミスはあったけど、その緊張感の中で最初の3つのジャンプを決めた時に、行っただろって」と五輪への確信があったことを明かし「これならさらに詰めていければ、後半もクリーンに滑れたらこれからいい得点が期待できる。この調子で三浦佳生という選手を、自分自身で追い込んで這い上がっていけたら」と、うなずいた。仲のいい鍵山、佐藤とともに夢舞台に挑むことが現実味を帯びてきた。「優真と駿と(表彰台に)乗れたことはうれしい。こんな漫画みたいなことあるんですねって。2人との思い出は他と比べても強い。3人でオフの間も一緒にいたり、未来図を描いたりして。ドラマみたいで夢みたい」と、笑顔で語った。

 左太もものケガから復活。フリーでつまずき、10位に終わったGPフランス大会も乗り越え、今大会のSPでは会心の演技を魅せた。何度も拳を握り、雄たけびを上げた三浦はキスアンドクライで涙。「調子は良いのになんでできないんだろうっていう期間があったけど、負けない気持ちで自分に集中しながらできて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。

 ゲーム「太鼓の達人」に没頭することで、気持ちが楽になった。SP前には試合会場に入ると緊張が襲ったというが、「どうでもいいことを考えたり…。太鼓の達人とかしたりして」と笑顔。「リズムゲームなんで、ある意味集中になる。『ドン』と『カッ』しかなから。フルコンボできるまでやってきました」と気を紛らわした。

 ミラノ・コルティナ五輪代表候補。周りを気にせず、自分に一点集中してきた。勝負となるフリーでは、「フリーは鬼門だと思っているんですけど、そんなことをフラッシュバックさせないくらい、自分に集中した良い演技をできるように」と語っていた。

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