涙の終戦のロコ 藤沢「申し訳ない気持ち」も「納得の負け」今後はGSなどで「世界一を」吉田知は「4年後ある!この経験でさっちゃんは強くなる」
「カーリング・ミラノ・コルティナ五輪最終予選代表決定戦」(13日、みどりスポーツパーク)
女子タイブレークが行われ、18年平昌五輪銅メダル、22年北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレは25年日本選手権覇者のフォルティウスに2-7で敗れ、敗退が決定。3大会連続の五輪出場の可能性が消滅した。
10年間、同じメンバーで戦い、日本カーリング界をけん引し続けてきたミラクルチームが、ついに五輪代表の座を明け渡すことになった。試合後。4人で抱き合ったあと、スキップの藤沢五月と吉田知那美は30秒以上抱き合い、涙が止まらず。吉田知は「さっちゃんありがとう」と語りかけ、藤沢は吉田知の胸でただただ涙に暮れた。
試合後、スキップの藤沢は「う~ん、そうですね。チームメートに対して感謝の気持ち、コーチ、(本橋)麻里ちゃんだったり、ファンの皆さんだったり、感謝の気持ちと申し訳ない気持ち」と噛みしめた。常に重圧のかかる立場だったが「私は代表長いので、記事で負けたと書かれても、また言ってるわ、ぐらいでした!まあ、今回は勝ってニュースにしてほしかったけど、勝負事なので」とした上で、「フォルティウスさんが素晴らしかった。負けに関しては納得の負けだった」とライバルをたたえた。
大会前に語っていた「負けられない理由と勝つための理由」については、「ちょっとね、負けちゃったので内緒です」と明かさず。ロコは10月に来年の世界選手権の出場枠がかかるパンコンチネンタル選手権(米国)の日本代表に選出されており、「五輪の道はなくなってはしまったけど、勝って代表になったチームを日本として応援したい。私たちは今季、戦わせてもらえる機会を与えてもらっているので、この大会の反省を生かせるかどうかを試されていると思う。五輪での1位は閉ざされてしまったけど、今季はグランドスラムもある。気持ちの整理がついたら、世界一を目指していけたら」と、前を向き、今後については「みんなでご飯を食べながら、笑いながら、ゆっくり考えたい」と笑った。
吉田知は最後のシーンでの会話について「内緒です」と笑い、「ベストバディ」と藤沢に感謝。「カーリング選手として考えると五輪を逃したことは悔しい。人として考えるのであれば、今までソチ(北海道銀行で)、平昌、北京と五輪出場し続けたことしかなかったので、初めて、出れなかった経験をすることができた。負けるというのがどういうことかを生かしたい」をうなずいた。「4年後あるんで!五輪はいつでもあるので!!それほど悲観することはない。全然悲観することないな。さっちゃんはこの経験で強くなるなと思いますし、私も人間として成長したい」と、赤くなった瞳で前を向いた。





