武蔵川親方 残念だった両横綱 大の里は逃げている、豊昇龍はスピードで負けていた【名古屋場所総括】

 名古屋場所千秋楽、寄り切りで琴桜を下す大の里(右)=27日
 名古屋場所13日目、上手投げで破った琴勝峰(左上)は土俵下に落ちた大の里を見下ろす(25日)
 名古屋場所3日目、安青錦(左)に右足をとられ体勢を崩す豊昇龍=15日
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 大相撲名古屋場所で幕内初優勝を果たした東前頭15枚目の琴勝峰(25)=佐渡ケ嶽=が千秋楽から一夜明けた28日、名古屋市内の部屋宿舎で一夜明け会見を開いた。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方は、幕内下位力士のVを許した横綱大関陣に注文を付けた。

  ◇  ◇

 優勝した琴勝峰は当たれていたよ。大の里戦、優勝を決めた安青錦戦も一発目で流れをつかんで、先に攻めていた。白星が続くと体が動いて、調子も良くなってくる。次は三役が目標になるだろうけれど、この調子を続けられるのか、へばってしまうのか。それは本人次第だろうね。

 横綱はどちらも残念だったね。

 大の里は11勝したけど、金星を四つも許してしまった。王鵬に負けて流れが変わった。立ち合いで当たれなくなった。引いた相撲が続いて、負けにつながった。

 大の里が引くのは、逃げて、我慢ができないから。横綱が逃げる相撲を続けると、引退が近づいてくる。体の状態は本人にしか分からない。それでも体があって力もあるんだから、強く当たって前に出ることが大事だ。

 途中休場の豊昇龍は内容が良くないな。もっと力を付けないと、少し厳しい。気になるのはスピードで負けていたこと。大の里と違って体で勝つことができないのに、受けてしまっている。ただし豊昇龍は、体を大きくしすぎると相撲がおかしくなるから、攻め続けるスピードが大事。立ち合いから見直してほしい。

 大関琴桜は8勝か。不振の原因は分からないけれど、攻めが遅いし腰が高い。ただ琴勝峰の優勝を刺激にする、とかは考えない方がいい。大関なんだから、何事も自分で向き合わないと。他は関係ないよ。

 千秋楽まで優勝を争った安青錦は、先に攻めることを覚えてほしい。草野は慣れればもっと良くなる。力は持っているから心配はないね。

 新会場のIGアリーナは、クーラーがガンガンに効いていた。前の会場はサウナみたい。涼しかったよ。秋場所も皆が元気よく土俵を盛り上げてほしいな。

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