63キロ級・嘉重春樺が初出場V 磨き上げた寝技で一気に世界一「みんなに感謝だな」 ロス五輪へ強くアピール

 「柔道・世界選手権」(16日、ブダペスト)

 女子63キロ級で初出場の25歳、嘉重春樺(かじゅう・はるか)=ブイ・テクノロジー=が頂点に立った。決勝は東京五輪3位のカトリーヌ・ボーシュマンピナール(カナダ)に延長戦の末、優勢勝ち。初戦の2回戦から5試合に勝ち、同級の日本勢では22年の堀川恵(パーク24)以来3大会ぶりの制覇。日本勢男女個人戦の金メダルは今大会計4個となり、昨年を一つ上回った。

 表彰式で、初出場制覇の嘉重は君が代を聴きながら感慨に浸った。「優勝したな。みんなに感謝だな」。国際大会デビューは昨年12月。25歳の新鋭が一気に世界一まで上り詰めた。

 5試合中4試合を寝技で勝利。磨き上げた武器が決まった。決勝はパワーで押されながらも「好機が来るまで粘る」と懸命に耐える。延長戦の約50秒、ばてた相手を崩れけさ固めで抑え込んだ。

 高校時代に寝技の重要性を諭してくれた故古賀稔彦氏が総監督を務める環太平洋大に入学。主将を務めながら4年の半ばまで実業団の誘いはなく、教員も模索していた。そこで自ら売り込んだのが、2020年に設立されたばかりの現所属先だった。

 世界女王に輝いたが「本番は五輪」と視線を前に向けた。3年後のロサンゼルス五輪へ強くアピールした。

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