衝撃!阿部一二三まさかの一本負け 個人戦同階級では2119日ぶり黒星 2019年8月の丸山城志郎戦以来
「柔道・世界選手権」(14日、ブダペスト)
男子66キロ級準々決勝で、五輪2連覇の阿部一二三(27)=パーク24=が敗れる波乱があった。世界ランク4位のオビド・ジェボフ(タジキスタン)に内股透かしで一本負けし、敗者復活戦に回った。阿部が同階級の個人戦で敗れるのは、19年8月26日の世界選手権準決勝の丸山城志郎戦以来、2119日ぶりとなった。
阿部は2連覇を達成した昨夏のパリ五輪以来となる国際大会だった。初戦の2回戦はイタリア選手に背負い投げによる有効で優勢勝ちし、3回戦はフィンランド選手に伝家の宝刀である袖つり込み腰で一本勝ち。ただ、準々決勝は、背中越しに帯を持たれた後、強引に内股に入ったところを内股透かしで合わされて一回転し、背中を畳に付けられた。国際舞台の個人戦では5年以上無敗の五輪王者が一本負けする衝撃の番狂わせに会場は騒然となった。
今年4月には体重無差別の全日本選手権に初出場し、1勝を挙げていた。
2連覇を達成したパリ五輪後は長期休養の選択肢もあったが、最大の目標でもある28年ロサンゼルス五輪での3連覇を見据えてすぐに再始動。今季は全日本選抜体重別選手権、無差別の全日本選手権と試合を重ねた。世界選手権の出発前には「コンディションはすごくいい。試合を積み重ねて、体のキレも出てきている。あとは自分の柔道を出すだけ。いつも通りです」と語っていた。
日本人最多となる5度目の優勝と、妹・詩とのアベックVならず。6年ぶり敗戦に、礼の後は悔しそうに頭を抱えた。





