元白鵬が感じた協会への違和感「昨年の話と、ずいぶんズレがある」

 日本相撲協会を退職し、今後について語る白鵬翔氏(撮影・伊藤笙子)
 元横綱旭富士の宮城野親方(右)とともに登壇した白鵬翔氏(撮影・伊藤笙子)
 日本相撲協会を退職する経緯を語り、無念さをにじませる白鵬翔氏(撮影・伊藤笙子)
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 日本相撲協会を退職した元横綱の白鵬翔氏(40)が9日、都内で会見し、元横綱照ノ富士との確執を否定した上で、協会側への違和感を語る場面があった。

 3月の春場所後に部屋再興の見通しが立たなかったため、退職の意思が固まったと明かした白鵬氏。モンゴル出身横綱の後輩である伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)との確執が各媒体で報じられた点については「照ノ富士関は、私の父、そして私が間垣部屋に入れました。後輩としてよく頑張っています。照ノ富士の下で嫌だ、というのは全くありません」と完全否定した。

 昨年4月に伊勢ケ浜部屋預かりとなって以降、かつての弟子はほぼ半減。白鵬氏は「弟子たちは大島部屋、元旭天鵬さんのところに行きたかったが、(大島親方が)同じモンゴル出身だからダメだ、と。大島部屋でなければ他の部屋には行きたくないという弟子がいて、9人が引退した原因がそこにある」と経緯を説明した。

 そして、「一門の元安美錦さん、安治川部屋は『新米親方はダメだ』と。そこで一門の伊勢ケ浜部屋、2007年に土俵入りを教えてくれた前伊勢ケ浜親方のところに預かりという形になった」と続けた。

 5月場所の後半には浅香山親方(元大関魁皇)、前伊勢ケ浜親方から浅香山部屋への預かり変更と11月場所後の部屋再興を伝えられ、慰留を受けた。白鵬氏は「浅香山親方は(理事で)一門の長でもあったし、よく間をとってやってくれたと思うが、浅香山親方もいろんな思うことがあったと思う。そういう話はあったが、確実な話ではなかったです」と語った。

 慰留まで新しい師匠になると考えた元照ノ富士は「モンゴル出身」かつ「新米親方」に該当。協会側の提案と慰留まで「昨年の話と、ずいぶんズレがあるな」と考えていたという。

 協会への違和感と部屋再興が見通せない状況から退職の意思が固まった。協会側の新たな提案は退職を取りやめるには、既に遅かったようだ。

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