ミラノ五輪金候補・長谷川帝勝 貫禄初V!19歳で全国制覇 ダイナミックな技連発「五輪王者になりに来たと言えるように」
「スノーボード・全日本選手権スロープスタイル・ビッグエア」(4日、栂池高原スキー場)
スロープスタイル男子決勝が行われた。今季のW杯ビッグエアで総合優勝を果たした長谷川帝勝(たいが、19)=STANCER=が88・68点をマークし、初優勝。ミラノ・コルティナ冬季五輪金メダル候補の19歳が、16日に開幕する世界選手権(スイス)に弾みを付けた。5日はビッグエアが行われる。
世界一に輝いた男が、通り過ぎていた日本タイトルを獲得した。長谷川は1本目からスイッチバックサイド1260(逆スタンスで横3回転半する技)を決めると、さらに加速してダイナミックな技を連発。初優勝に「全国制覇!長谷川“高校”1位です」とおどけつつ、「自分がやりたいことをやれた日だった」と充実の表情を浮かべた。
愛知県岩倉市出身。スポーツ好きの父・俊介さんの影響で、4歳からスノーボードに乗り始めた。スキー場に設置されたレールなどを滑る父の背中を追いかけ、長谷川も幼少期からジャンプ台に挑戦。遊び感覚で楽しみながら才能を磨いた。
小学3年から大会への出場を始めると、15歳だった21年世界ジュニア選手権ビッグエアでV。シニアにステージを上げた23年世界選手権では、初出場でいきなり頂点に立った。さらに今季はビッグエアでW杯総合優勝。ミラノ・コルティナ冬季五輪金メダル候補に名乗りを上げた。
「俺は五輪王者になりに来たんだぞ!としっかり言えるようにしたい」と夢舞台を力強く見据える長谷川。この日は本職ではないスロープスタイルを制し、総合力の高さも見せつけた。まずは目の前の世界選手権でビッグエア2連覇、前回6位だったスロープスタイルのリベンジが目標だ。五輪前年の大舞台を制し、最高の形でシーズンを締めくくる。
◆長谷川帝勝(はせがわ・たいが)2005年10月23日、愛知県岩倉市出身。21年世界ジュニア選手権ビッグエアで優勝し、初出場の23年世界選手権で日本人初の金メダルを獲得。同年には世界で初めて4方向全てで「1980(5回転半)」の技を成功させた。W杯では22~23年シーズンにスロープスタイル年間2位、24~25年シーズンはビッグエア総合優勝した。名前は「強い名前を付けたい」という父の願いから、ゴルフのタイガー・ウッズが由来。





