瀬戸大也 滑り込み五輪切符獲得 個人種目ラストで3大会連続「400個人メドレーは、泳ぎたいっすね」

 「競泳・パリ五輪代表選考会」(23日、東京アクアティクスセンター)

 男子200メートル個人メドレーで、東京五輪代表の瀬戸大也(29)=CHARIS=が1分56秒87で1位となり、日本水泳連盟が定める派遣標準記録を突破して3大会連続の五輪切符をつかんだ。女子50メートル平泳ぎは33歳の鈴木聡美(ミキハウス)が30秒42で制した。非五輪種目ながら、五輪代表を決めた100メートル、200メートルに続く3冠で締めくくった。男子50メートル自由形と女子200メートル背泳ぎは派遣標準を切った選手がいなかった。

 瀬戸が執念でラストチャンスをつかんだ。平泳ぎで先頭に立つと、若手を寄せつけずに唯一の1分56秒台でゴール。場内インタビューでは、らしさ全開で力強く夢舞台へ向けて宣言した。

 「3月はこのタイムで勘弁してください。ここからが得意な時期。まだまだ最前線は譲れない。夏は任せてください」

 本命・400メートル個人メドレーで代表権を逃し、崖っぷちの状態で同200メートルを迎えた。「切羽詰まったレースは過去にやってきた」。過酷な200メートルバタフライを、あえて3レース消化。疲労を考慮して棄権する選択肢もあったが、レース感覚を磨くことを優先した。「キャリアの中で直感的に泳いだ方がいいと思った」。5月に30歳を迎えるベテランエースに焦りは一切なく、大会の中で調子を整え、この日にピタリと状態を合わせた。

 3度目の五輪。昨夏の世界選手権で大敗したレオン・マルシャン(フランス)と再戦する。「金!と大きい声で言えないけど、自己ベストでメダルは獲得したい。400メートル個人メドレーは…泳ぎたいっすね」。予選落ちした屈辱の東京五輪から3年。パリの地で雪辱する。

 ◇瀬戸大也(せと・だいや)1994年5月24日、埼玉県出身。6歳で水泳を始めた。得意種目は個人メドレーで、五輪では2016年リオデジャネイロ大会400メートル同種目で銅メダルを獲得。21年東京大会にも出場した。世界選手権は13、15年大会の同種目2連覇。19年大会は2冠を達成した。17年5月に元飛び込み選手の馬淵優佳と結婚。18年に第1子、20年に第2子が誕生した。早大卒。174センチ、80キロ。

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