「卓球・全日本選手権」（２８日、東京体育館）

　女子シングルス決勝は、早田ひな（２３）＝日本生命＝が１５歳の張本美和（木下アカデミー）を４－０のストレートで下し、２年連続３度目の優勝を飾った。

　早田が異次元の強さを見せつけ、快進撃を続けてきた１５歳を一蹴した。持ち味の強打をほとんど打たず、ラリーの中で相手のミスを誘いストレートの圧倒劇。「どの試合も技術、体力、メンタルが大事になるが、今回は技術だけで勝負するのがテーマ。結構それができた」。マッチポイントを握ったサーブ前には笑みを浮かべ、余裕も漂わせながら貫禄の勝利。「キラキラした笑顔でつかみ取りたいと思っていた。かなえられて良かった」と表情を崩した。

　選考レースを１位で駆け抜けたが、最後も日本一でゴールした。「全日本でさえすごく緊張するが、パリ五輪でどれくらい緊張するのか逆に楽しみ。この半年間、もっと自分に厳しく一日一日やっていきたい」。最高の予行演習を終え、エースの風格を漂わせた。