30歳・王子谷 涙の史上最長ブランクV 6大会ぶり4度目頂点返り咲き「奇跡っす」

 「柔道・全日本選手権」(29日、日本武道館)

 体重無差別で争われ、決勝は王子谷剛志(30)が羽賀龍之介(32)=ともに旭化成=に延長戦の末、反則勝ちし、2017年大会以来6年ぶり4度目の優勝を果たした。優勝回数は鈴木桂治と並ぶ歴代3位となり、6大会ぶりの返り咲きは史上最長ブランク。90キロ級から初挑戦の田嶋剛希(パーク24)が快進撃で3位に入り、14、15年世界選手権100キロ超級2位の七戸龍(34)=九州電力=は初戦で敗れ、6月で第一線を退くことを表明した。

 王子谷が男泣きした。「(自分は)終わった選手だと思っていた。(優勝は)奇跡っす」。決勝は、中学から同じ所属を歩んできた1学年先輩の羽賀との根比べを指導で制し、2人で抱擁。「不器用な自分が勝つにはこれしかない。勝てて幸せ」とかみしめた。

 武道館で輝く“全日本男”も国際大会で結果を残せず、目標だった東京五輪代表戦線から早々に脱落した。引退も考えたが、20年2月に結婚し「妻にかっこいいところを見せていない」と、翌年に拠点を関東から宮崎県延岡市に移し、一念発起。6月誕生予定の第1子も原動力に輝きを取り戻し、感慨にふけった。

 大阪出身で生粋の阪神ファン。大会最長ブランクで返り咲いた30歳は「今年も応援しています」と、18年ぶりの“アレ”に期待を込めた。

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