正代6敗目 大関復帰消滅 逆転負けに顔ゆがむ

 「大相撲初場所・8日目」(15日、両国国技館)

 関脇正代は6敗目を喫し、10勝以上が条件だった1場所での大関復帰を逃した。

 立ち合いは鋭かった。正代は1秒もかからずに相手を土俵際まで押し込んだ。しかし、ここから体を入れ替えられて逆転負け。大関復帰消滅に思わず顔がゆがむ。会場の歓声は数秒でため息に変わり、元大関は土俵に両手をついてうなだれた。

 先場所は6勝9敗で負け越し、大関から陥落した。復帰を目指した今場所も序盤から右足を気にしており、中日を終えて2勝6敗。万全な状態ではない様子で、力を発揮できずにいる。

 取組後はリモート取材に応じず。幕内後半の粂川審判長(元小結琴稲妻)は「力が出ないのか。どこか悪いのか。ここで諦めたらずるずるいってしまう。もう一回闘争心を奮い立たせてほしい」と奮起を促した。

 現行のかど番制度になった1969年名古屋場所以降、1場所で復帰を果たせなかった後に大関へ返り咲いたのは、魁傑(所要7場所)と照ノ富士(同20場所)のわずか2人だけ。高い壁だが、復調を信じて再起を図るしかない。

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