豪州当局ジョコビッチの身柄拘束、裁判所判断で出場の可否決まる
オーストラリア当局は15日、新型コロナウイルスのワクチン接種を巡って再び査証(ビザ)を取り消した男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(34)=セルビア=の身柄を再び拘束し、メルボルン市内の隔離施設に収容した。これに先立ち、反論の機会を与えるため渡航の経緯について改めて事情を聴いた模様だ。
政府は17日開幕の全豪オープンには出場させず、ジョコビッチを強制送還したい考えだ。裁判所は同選手が出場できるかどうか16日に判断するとみられる。大会4連覇と前人未到の四大大会21度目の優勝が懸かるジョコビッチ側は、強制送還の差し止めと査証取り消し撤回を求めている。
ジョコビッチの弁護士が裁判所に提出した書面によると、政府側はワクチン未接種の同選手が滞在すれば「国内の反ワクチン感情を助長しかねない」と主張。ジョコビッチの「高い知名度とお手本としての地位」を考慮したとした。
ジョコビッチは5日深夜、メルボルンに到着したが政府は入国拒否。同選手は出国に応じなかった。裁判所は10日、弁護士不在で深夜に長時間にわたり尋問したことを問題視し、査証取り消しを撤回し選手の身柄を解放するよう政府に命じた。
ホーク移民相は14日になって選手の査証を再び取り消したと発表した。




