御嶽海 松坂大輔明言引用し大関へ意欲「自信が確信に変わらないといけない」

 稽古を締める御嶽海(代表撮影)
 すり足をする御嶽海(代表撮影)
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 大相撲の関脇御嶽海(28)=出羽海=が8日、来年初場所(1月9日初日、両国国技館)へ向け、都内の部屋で四股、すり足など約1時間半、基礎運動で汗を流した。

 先場所は11勝を挙げ、三役で2桁勝利の目標をクリア。「自分の目標の数字を取れたのは、第一歩ができたという感じ。いろんなことができたのかなという場所。体自体はすごい調子いいわけでもなかったけど、しっかり脳みそと体が連動してくれた、というのが一番大きかった。うまく相手を見てやれたかな。11月場所は特に」と、充実感があふれた。

 土俵が渇き、滑りやすくなっていたことを逆に利用。「土俵の状態は特にみんな気にしていたから、今場所は特に。相手もうまく前に出て来られない状態だったので、もろ手突きとか新しいことがちょっとうまく絡まったのかな」と、相撲巧者ぶりを発揮した。

 12、13日目に連敗。ズルズルいきかけたが持ち直し2連勝で終えた。「何か今回は負けて考えることがそんなになかった。いつも考え込みすぎて良くない方向に持っていくんですけど、今回は『明日から相撲を取れるようにしよう』と軽い感じでしたよ。変に気負わないというのが良かったんじゃないですかね。いい状態で」と成長を実感した。

 今年は三役の地位で全6場所勝ち越し。年間勝利数は55勝で横綱照ノ富士に次いで2位。「自信の部分が大きいと思う。何でここまでやれているかと聞かれたたら、自信だと答える。長年やってきて、これくらいは全然できるでしょうという自信。でも、自信が確信に変わらないといけないのかなと思う。(8、9勝じゃなく)2桁取ることが、もう大丈夫だという状態にならないといけない。自信でしか取っていないからこそ。それ以上に、確実なものにするために」と、今季引退した怪物・松坂大輔の名セリフを用い、さらなる上を見据えた。

 三役で2桁勝利は大関とりの足がかり。2度の優勝を誇る実力者ながら大関には届いていない。来年は何度もはね返された壁への再挑戦だ。

 「あんまり意識してないですね大関とかは。大関よりは僕は2桁を毎場所、取っていく、取り続けること。優勝した年は13勝とか12勝とかして、あとの場所は8勝、9勝。でも今回自分の中で評価したいのは5月場所で10勝して、終わりにも11勝して、年間で2回も三役で2桁というのは今までなかったので、ちょっとずつですけど来年はじゃあ2桁を3場所取る、また違う年は2桁を4場所取るとか、それが徐々に増えていけばいいのかなと。一歩進化というか進歩したのかなと思う」と、胸を張った。

 大関に上がるならしっかり地力が必要。「上になったら上の責任感が必要。優勝に毎回絡まないといけない。大関になったらなったらでしっかりやらないといけない。そのためにはしっかり下で地力を付けないといけない。勢いで上がるというのも必要だし、地力を付けたから上がれるかというわけでもないと思うんですけど、勢いというより一歩一歩やっていくしかない。いつか大関にという気持ちは持っているし、それまでにやることというのは絶対あると思う。絶対2桁というのは変わらない」と、足元を見つめた。

 クリスマスの25日で29歳になる。20代ラストイヤーだ。「三役にい続けられるのは30歳までじゃないかなと、という感じでいつも思っている。三役で30歳を超えても、いれると思うんですけど、上を狙える30歳かというと、今は2桁を取れる、上を目指せる29歳。10勝とかはできると思う。30超えてだと、7勝8敗で平幕に落ちた、8勝7敗で三役に戻った、7勝8敗でまた平幕に落ちた、という感じになると思うんですよね、30歳までに上にいけば、大関に上がれば違うと思いますよ。また(気持ちが)変わってくると思う。次を狙える、上を狙える三役は30歳までかと思います」と語った。

 今年1年の漢字は「貫」と表した。「化粧まわしにも使った『貫』。1年間、絶対に勝ち越すという意識と、そこから2桁を取るっていう気持ちがあったからこそ、それができた。年に2回、2桁取れた。なかったら、6、7勝だった。10番って思っているからこそ、8番取れた場所もあった。人の意見もいろいろあるけれど、自分はぶれたくない。ただ、人の言葉は強い。正してしてくれる人もいる(から聞くべきことは聞く)。いろんな人に感謝しながら、この1年は相撲が取れている」と周囲の支えに感謝した。

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