宇良「元気な相撲」届ける 化粧まわし贈られた難病酒井さんに
「大相撲九州場所」(14日初日、福岡国際センター)
人気業師の幕内宇良(29)=木瀬=が3日、電話取材に応じ、2年ぶり九州場所へ向け、「元気な相撲を取りたい」と意気込んだ。
昨春からミニマリストになり荷造りは極少。「すっと体を九州に寄せるだけ」と準備は整えた。唯一、持ち込む愛用品は握力強化のための「ハンドグリッパーくらい」と言う。空いた時間も無駄にせず鍛え、負け越した先場所の雪辱を期す。
2年前の九州場所では2度の右膝手術から序二段で復帰。どん底からの復活に「関取として九州に出られるのはうれしい。結構、最短に近い形で上がれたと思うけど、それでも長かった」と喜んだ。
九州には励まし合ったファンがいる。難病と闘う福岡県行橋市の高齢女性、酒井佐津恵さんでファンレターを縁に交流し、連絡を取り合ってきた。昨年11月場所、酒井さんから化粧まわしも贈られた。九州で関取姿を見せられることに「うれしい」と、かみしめた。