25年ぶり珍事…幕下9人で優勝決定戦 34歳・魁が4連勝でV!「楽しんで取った」
「大相撲初場所・千秋楽」(24日、両国国技館)
大混戦の幕下は、1996年名古屋場所以来25年ぶりとなる9人による優勝決定戦が行われ、最後は34歳の魁(芝田山)が芝(木瀬)を寄り切りで下して優勝した。6勝1敗で9人が並んでおり、トーナメント形式の決定戦で4勝して頂点に立った。
9人が土俵を囲む異様な決定戦を制したのは、モンゴル出身のベテランだった。魁はくじ引きの結果、4番続けて勝たないといけない組み合わせとなり「正直嫌でした」と苦笑い。しかし、初戦で浜豊(時津風)を下すと、琴翼(佐渡ケ嶽)、深海山(尾上)を続けて破って“決勝”に進出。芝との決戦はがっぷり四つの熱戦となったが、妙味を見せて寄り切った。
各段優勝も自身初の魁は「スッキリしています。素直にうれしい」と納得の表情。「決定戦にも出たことなかったので、ビックリしてどうなるかわからなかったが、楽しんで相撲を取った。長年相撲を取っているので緊張することもなかった。しんどいかと思ったが、良かった」と汗をぬぐった。
若手を尻目に、4連戦でタフさを見せた34歳。「年もいっているので最後の力を振り絞りたい。まずは十両に戻って勝ち越せるようにしっかり準備したい」と20年初場所以来の関取復帰を目標に掲げた。