バスケットボール女子ＷリーグのＥＮＥＯＳは１９日、日本代表のエース渡嘉敷来夢（２９）に右膝前十字靱帯（じんたい）断裂が判明したと発表した。今後は治療、リハビリに専念することになり、２０２１年の東京五輪出場は絶望的な状況となった。１６日に行われた皇后杯全日本選手権の富士通戦で負傷した。

　東京五輪での金メダル奪取を目指す日本に衝撃が走った。

　２０１６年リオデジャネイロ五輪で８強入りに貢献した身長１９３センチの渡嘉敷は、「１００年に一人の逸材」と呼ばれる代表の大黒柱。最高峰の米プロリーグＷＮＢＡでもプレー経験があり、日本の弱点である高さを補える選手だった。日本協会の東野智弥技術委員長は「頭が痛い。渡嘉敷がいないと、普通のチームに見えてしまう」とショックを隠せなかった。

　アジア杯で４連覇を果たすなど近年力を付けてきた日本には大きな痛手。渡嘉敷は「悔しい気持ちでいっぱいですが、また大好きなバスケットができる日を目標に一日一日を無駄にせず過ごしていきたい」とコメントした。