ウルフパック3連勝 SO松田100%締め!9回蹴って9回決めた
「ラグビー日本代表候補強化試合、ウルフパック51-38ウェスタン・フォース」(27日、秩父宮ラグビー場)
平成最後の秩父宮を白星で飾った。ラグビー日本代表候補で編成する特別チーム、ウルフパックは27日、ウェスタン・フォース(オーストラリア)と強化試合を開催。51-38で勝利し、強化試合3連勝で3勝1敗とした。SOに入った松田力也(24)=パナソニック=が司令塔として試合をコントロール。また、9回のプレースキックもすべて成功させ、21得点を挙げて勝利に貢献した。一方で相手に6トライを喫するなど守備面に課題も出た。
少し肌寒い、ゴールデンウイークの幕開け。さまざまなラグビーの歴史を刻んだ秩父宮での、平成最後の一戦。令和元年のW杯に挑む男が、躍動した。
「試合に勝てたことがうれしいですし、自分自身を出せて結果がついてきたというのは達成感がある。このリズムでいい準備をして結果を出していけるようにしたい」
納得の言葉が、松田の口から出た。日本代表SO1番手の田村優(キヤノン)が今節からサンウルブズでプレー。巡ってきた好機。データとは異なる相手の戦術にも冷静に対処した。「混乱はなかったですし、早く切り替えられた。いい流れのときはいいコントロールができた」と試合を振り返った。
そして、相手に脅威を与えたのは、プレースキックだった。五郎丸のようなルーティンこそないが、冷静に、淡々と蹴った。前半8分の先制PGに始まって、計9本。両サイド角度のない位置からのものも含めて、完璧に決めてみせた。
「常に100%を目指していますし、自分の役割。しっかり自分のリズムで蹴られたというのはあります。この感触をしっかり継続させていきたい」と胸を張った。
ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)も高評価だ。「10点中7点をあげたい。彼にはもっとこういう(SOの)機会を与えたい。主力となる10番を(田村と)2人育成できているところがW杯にむけて大事」と合格点を与えた。
松田は「タックルミス、キックミスもありましたし、後半は流れの悪い中で判断できていないというのもありました」と反省も忘れない。この日の自己採点は「まだまだ満足していないし、よくするところもあるので60、70点」。令和元年、残りの40点を積み上げて、W杯の舞台に立つ。