ノルディックスキー・ジャンプ男子で日本勢初のＷ杯個人総合優勝を果たした小林陵侑（２２）＝土屋ホーム＝が２６日、欧州から羽田空港に帰国し、「出来すぎのシーズン。最初から最後まで高いレベルで戦えた」と充実した表情で振り返った。

　今季は伝統の「ジャンプ週間」で史上３人目となるグランドスラム（４戦全勝）を達成し、初勝利から１３勝を挙げた。王者の証しであるクリスタルトロフィーも日本選手として初めて手にし「ジャンプのレベルが一段階上がった」と胸を張った。

　着実に手応えをつかんだだけに、１季だけの“突然変異”では終われない。真価を問われる来季は、師匠のレジェンド葛西紀明（土屋ホーム）が持つ日本最多の通算１７勝超えにもに期待がかかる。また、今季最終戦ではフライングヒルで日本記録の２５２メートルの大飛行に成功しただけに「世界記録の２５３・５メートルを超えたい」と意欲。Ｗ杯総合２連覇に向けても「簡単なことじゃないけど、もちろん目指します」と力を込めた。