阿部一二三、東京五輪金へ野獣魂 松本引退「闘争心が凄い。僕も頑張らないと」

今年初戦のグランドスラム・パリ大会への出発前に取材に応じる阿部
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 デイリースポーツ制定「ホワイトベア・スポーツ賞」の2018年度受賞が決まった柔道男子66キロ級で世界選手権2連覇中の阿部一二三(21)=日体大=が5日、グランドスラム(GS)パリ大会(9、10日)へ出発した。現役引退を発表した2012年ロンドン五輪女子57キロ級金メダルの松本薫(31)=ベネシード=について「すごく野獣というか、闘争心が凄い」と感服。自身も“野獣イズム”で、20年東京五輪の金メダルをつかみ取る。

 世界王者の阿部が、“野獣”の引退に奮い立った。松本の現役引退に「寂しいところもあるが、僕ももっと頑張らないとなという思いになりました」と心境を明かした。

 阿部がシニアで頭角を現し始めた高校2年時、松本の方から最初に声を掛けてもらったという。普段は気さくだが、試合ではほえるほどの野性で戦い続けた先輩に「すごく野獣というか、試合に対する闘争心が凄いなというのは常に思っていた」と敬服。自身も五輪という極限の舞台で金メダルを目指す上で、心身のリミッターを外す“野獣イズム”をヒントにする構えだ。

 この日はGSパリ大会へ出発。同大会は今年最初の主要国際大会で、五輪代表争いがいよいよ本格化する。阿部は夏の世界選手権(日本武道館)で3連覇が懸かる大事なシーズンの初戦に、「新しい自分を見せられたらいい」と意気込んだ。柔道の幅を広げるために右組みから左の技を出す「逆技」の習得や寝技の強化にも取り組んでいるが、なかなか実戦では試せていない。

 「こんなこともできるという自分をどんどん出せれば。ただ、意識しすぎず自然と体が動いてくれるのを信じてやりたい」。大先輩のように、畳の上で闘争本能を研ぎ澄ませる。

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