愛知3年ぶりV アンカー鈴木、悲壮な覚悟…「負けたら愛知に帰れない」

 「全国都道府県対抗女子駅伝」(13日、西京極陸上競技場発着=9区間)

 愛知が2時間15分43秒で、3年ぶり2度目の優勝を飾った。最終9区で、首位京都と2秒差の2位で出た16年リオデジャネイロ五輪代表の鈴木亜由子(27)=日本郵政グループ=が区間2位の快走で逆転した。区間賞は12年ロンドン五輪5000メートル、1万メートル代表の新谷仁美(30)=ナイキTOKYOTC=が31分6秒で獲得した。京都が2位。3位は大阪。2連覇を目指した兵庫は4位だった。

 オリンピアンは悲壮なまでの覚悟を決めていた。「負けたら愛知に帰れないくらいの気持ちだった。信じてアンカーに託してくれた人のためにも」。日本のエース、鈴木がトップとの2秒差をあっさり逆転。最後は1分2秒差にまで広げ、愛知に3年ぶりの戴冠をもたらした。

 京都の一山を1・4キロでとらえた。並走が続き、5・5キロでペースアップした。「一山さんの走りを肌で感じて」。相手の息づかいなども見極めて、ギアをチェンジ。区間2位の好記録で駆け抜けた。

 鈴木は3年前も最終区間で1分37秒差を逆転し、初優勝への立役者となった。今回はわずか2秒差。米田監督は「前回は勝たせてもらった。今回は勝たせてあげようと思った」と、スーパーエースへのお膳立てを整えていた。

 トラックでリオデジャネイロ五輪代表にも選ばれた逸材だ。その後、初マラソンとなった昨年8月の北海道を制し、9月に行われる東京五輪選考レース「グランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得。今大会後には地元愛知の神社を参拝して、8カ月への願掛けもする。

 「すごくいい弾みになった。MGCを通過して、東京五輪につなげたい」。新春の都大路を独り占めしたヒロインは、2019年も一気に駆け抜ける。

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