休場の稀勢の里「もう1回チャンスを下さい」 師匠へ熱い訴え

休場に至った経緯を報道陣に説明する稀勢の里(撮影・坂部計介)
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 「大相撲九州場所・5日目」(15日、福岡国際センター)

 初日から4連敗していた横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=が九州場所5日目の15日から途中休場することが決まった。この日朝9時、福岡・大野城市の宿舎で自ら報道陣の前に出て表明。その後、師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)も取材に応じた。

 前夜に師弟で15分程、話し合い休場を決めた。親方は「本人が『このままでは終われない。もう1回チャンスを下さい』と。本人はしゃべるタイプじゃないのに。次に向けて全力でいきたい気持ちを感じた」と明かした。

 8場所連続休場から先場所10勝を挙げて再起。今場所も心身とも好仕上げだったが、初日の小結貴景勝(千賀ノ浦)に敗れた際、右膝を痛めた。親方は「右膝の捻挫で違和感、痛みがある。1カ月の加療」と説明した。

 繰り返した途中休場に進退を問う厳しい声が上がるのは避けられない。親方は「あいつの人生。一生懸命やっている。もう1回結果を出して応援してくれる人に恩返ししたいと思っている。必死にやっているけど土俵で勝つには初心に戻って鍛え直して体も心も充実していかないと」と弟子の思いを代弁した。初場所に進退を懸けることには「本人はいろんな思いでいると思うけど覚悟して臨むと思う」と話した。

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