栃ノ心V宣言!験のいい名古屋で7人目の新大関優勝へ
「大相撲名古屋場所」(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)
日本相撲協会は25日、大相撲名古屋場所の新番付を発表し、夏場所後、大関に昇進した栃ノ心(30)=春日野=が愛知県春日井市の宿舎で会見を開き、06年夏場所の白鵬(宮城野)以来、昭和以降7人目となる新大関場所での優勝を宣言した。師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は綱とり指令。30歳を超え成長し続けるジョージアの怪力は半端ないって!
栃ノ心は番付表を手に笑みを浮かべた。くっきりとした大関の地位に自身のしこ名。「字が大きくなってうれしい。最高です」と喜びがこみ上げた。
勝負の地に入り気持ちも一気に高まった。昇進後は新大関の目標を「2桁勝利」としていたが“上方修正”。「(先場所は)優勝できず残念。今場所も優勝する気でやりたい」と堂々とV宣言した。
5月30日の昇進伝達式では「親方の教えを守り-」との口上が印象的だったが、師弟の思いはピタリ。会見に同席した春日野親方が「大関という立場は常に優勝に絡まないと。大関となったからには手本となる力士に」とハッパをかけた。
さらに一気の綱とりも指令。「上を目指せる大関であって欲しい。30歳過ぎても相撲は若々しいし力もまだ出る」と太鼓判。大関は「親方の言った通り。これからも教えてもらいたい」と即応した。
6月に母国に帰国し、昨年11月に誕生したアナスタシアちゃんを初めて抱っこ。お祝い一色の故郷で英気を養った。再来日直後は165キロまで落ちた体重が173キロまで回復。ぶつかり稽古でじっくり体をつくった。痛めていた右手首の状態を見て数日中に申し合いも再開する予定だ。
師匠によれば部屋では「大関」でなく「おい、レヴァニ(栃ノ心の本名)」と全く変わらず呼ばれている。ジョージアの英雄にもうお祭りムードはない。「優勝を狙いたい。いつも通り集中して気合入れてやる」。昭和以降、過去6人しかいない新大関優勝。新小結、新関脇、十両優勝など験のいい名古屋で偉業に挑む。