陸連伊東強化委員長 不可思議辞任劇 理由は多忙と9秒台そして強化組織の透明性?
日本陸上連盟は19日、都内で理事会を開催し、伊東浩司強化委員長(47)の辞任を承認した。伊東氏は男子100メートルの前日本記録保持者で、昨年9月に就任。20年の東京五輪を見据えての起用だったが、わずか1年3カ月、東京五輪まで2年以上を残しての退任となった。後任には前強化委員長の麻場一徳氏の再登板が承認された。
伊東氏は理事会に姿を見せず。理事会後、尾県貢専務理事は、伊東氏の辞任の理由について、本人の言葉として「所属の甲南大が2019年に学園創立100周年を迎えるにあたり学務も多忙となり、今後時間的な無理が生まれ、強化委員長の任務に支障があってはならないと判断していること。2つめとしては世界陸上で400メートルリレーで銅メダルに輝いた成果と、100メートルで9秒98の記録が生まれたことで強化委員長としての任務に一区切りつけるのに良い機会と思慮すること。そして、3つ目ですが、これを機に日本陸上界のポスト東京五輪を見通す長期的観点から、少し距離を置き、余裕をもって強化組織の透明性とそのあり方も含め、観察、熟慮する時間を作りたいというその3つの理由を述べております」と、説明した。
陸連は15年9月に世界選手権での不振を理由に原田康弘前強化委員長が辞任。麻場一徳氏が副委員長から昇格して1年間務め、伊東氏が引き継いでいた。8月の世界選手権では銀メダル1つ、銅メダル2つを獲得。9月には桐生祥秀(22)が男子100メートルで日本人初の9秒台となる9秒98をマークし、伊東氏の記録を19年ぶりに更新。16年リオデジャネイロ五輪での400メートルリレーでの銀メダルから、いい流れに乗っていた時期だけに、不可思議な辞任劇となった。
3つ目の理由として「強化組織の透明性」が挙げられている点について尾県専務理事は「特に問題はない。透明性というか、より分かりやすい強化組織をあらわしていると思う。問題ない」と、現在の体制に問題がないことを強調した。
後任となった麻場一徳氏は「もう1度やることは想像つかなかった。(伊東氏も)色んな事情があって、苦渋の決断だったと思う。今の組織をしっかり引き継いでいきたい」と、神妙な面持ちで話した。



