飯塚が激走!全体トップの20秒40 日本人初の19秒台でサニブラウン斬る!

 「陸上・日本選手権」(24日、ヤンマースタジアム長居)

 五輪メダリストが会場を沸かせた。男子200メートル予選では、リオデジャネイロ五輪400メートルリレーで銀メダルを獲得した飯塚翔太(26)=ミズノ=が20秒40の全体1位で決勝進出。世界選手権の参加標準記録(20秒44)も突破した。また、03年に日本記録20秒03をマークし、08年北京五輪400メートルリレー銀メダルメンバーの末続慎吾(37)=SEISA=が9年ぶりに出場。2組8位の21秒50で通過はならなかったが、会場からは大きな拍手が送られた。

 オレンジ色のユニホームに爽やかな笑顔が光った。連覇を狙う飯塚は、予選で世界選手権参加標準記録を突破する20秒40をマークし全体トップ通過。「もうちょっとタイムを狙っていたけど、標準を切ることが目標だった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 リオ五輪では、リレーメンバーとして銀メダル獲得に大きく貢献したが「リレーは個人が殻を破るきっかけだった」。話題を呼んだ“侍ポーズ”の発案者は、メダルや注目以上に「自信を持つこと」が今季につながっていると実感している。

 さらに4日の布勢スプリントでは、強化してきた100メートルで本人も驚きの10秒08をマークし、自己ベストを0秒14更新。「200メートル前半の気持ちの余裕ができた」と、好記録からも自信をつかみ、心に余裕を持った走りを手に入れた。

 決勝が行われる25日は26歳の誕生日。同じく既に参加標準記録を突破しているサニブラウン・ハキーム(東京陸協)との激戦も予想されるが「彼と早く走りたい。これが一番理想の雰囲気」と大歓迎だ。期待のかかる日本人初の19秒台へも「チャンスがあればできる準備はしている」と自信をチラリ。連覇の重圧をものともせず“和製ボルト”が長居のトラックを震撼(しんかん)させる。

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