アイホ娘 観客30人から再び夢舞台切符 平昌五輪決定

 「アイスホッケー・平昌五輪女子最終予選、日本3-1ドイツ」(12日、白鳥王子アイスアリーナ)

 日本代表「スマイルジャパン」がドイツに3-1で勝ち、2大会連続の五輪出場を決めた。全競技を通じて日本勢の平昌五輪出場権獲得第1号となった。FW久保英恵(34)=西武=の3試合連続得点などで3連勝した。日本は女子の競技が初めて実施された1998年長野五輪に開催国枠で出場し5戦全敗。4大会ぶり出場の前回ソチ大会も5試合全て敗れており、1年後の大舞台で悲願の五輪勝利に挑む。

 再び掴んだ夢舞台への切符で、今度こそアイスホッケーの未来を変えてみせる。五輪決定後、涙を流したGK藤本那菜は、すぐに前を向いた。「予選は通過点。チームは五輪のメダルを見てる」。出るだけでは終わらない。本番の五輪での戦いに、照準を定めた。

 4年前、ソチ五輪最終予選で14年ぶりの五輪出場を決めると、ピザ屋や居酒屋でアルバイトなど苦労しながら競技を続ける選手たちにスポットが当たり、一時的な“フィーバー”が巻き起こった。ソチ五輪までの1年間で大きく露出は増え、連盟も代表選手も企業のバックアップを受けられるようになった。それまで自己負担もあった海外遠征の費用も出るようになり、確かに環境は良くなった。ただ、本番のソチ五輪で5戦全敗に終わったこともあり、真の意味でのマイナー競技からの脱却は不発に終わった。

 日本アイスホッケーの聖地・苫小牧で行われた今大会。この日、会場は3111人の観衆で超満員となったが、通常の公式戦は「30人ぐらい」(大沢)。この3年で離れていったスポンサーもある。だからこそ、再び巡ってきたこのチャンスを逃すわけにはいかない。GK藤本那は「注目してもらえるようになったら嬉しい。それが競技普及に繋がっていけば」と、力を込めた。1年後の五輪での結果を追い求め、スマイルジャパンの戦いは続く。

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