錦織、日本男子初の世界トップ10入り

 「テニス、マドリード・オープン」(9日、マドリード)

 男子シングルス準々決勝で世界ランキング12位の錦織圭(24)=日清食品=が同29位のフェリシアノ・ロペス(スペイン)を6‐4、6‐4で下して準決勝に進み、大会後発表の現行世界ランキングで日本男子初のトップ10入りが決まった。日本選手で女子のクルム伊達公子(エステティックTBC)、杉山愛に次いで3人目。伊達は1995年に最高4位、杉山は2004年に最高8位を記録した。

 F・ロペスの返球がネットにかかると、錦織が晴れやかな表情でガッツポーズを見せた。世界でトップ10入りの快挙を成し遂げた歴史的瞬間だった。「僕にとっては大きなゴールだった。いいプレーをしてランキングを保つことが大切になるが、目標を一つクリアできたという意味では良かった」と喜んだ。

 直前の試合でガルビス(ラトビア)がフェレールに敗れ、錦織は勝てばトップ10入りできる状況だった。相手の強烈な第1サーブにエースを9本も奪われたが、2セットとも一度ずつブレーク。威力が落ちる第2サーブのリターンで攻略し「少ないチャンスを取れた」と誇った。

 テニス選手としては小柄な身長178センチ。地道な肉体強化で度重なる故障を乗り越え、卓越したコートカバー力と切れのあるショットで体格差を補った。今季からは元全仏オープン王者のマイケル・チャン氏にも師事し、戦術の幅が広がった。同氏はコートでの運動量も多くし「頑強な体がないと多彩なショットや才能を生かせない」と錦織の能力を引き出した。

 準決勝の相手はフェレール。3月のソニー・オープンではハードコートで破ったが、赤土の全仏オープンでは昨年準優勝している難敵だ。日本のエースは「他の相手より格段に強いし、プレーレベルを上げないといけない」と気を引き締めた。

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