レスリング18歳白井が45歳父倒した

 「レスリング・全日本選手権」(21日、代々木第二体育館)

 男子フリースタイルの84キロ級決勝は松本篤史(ALSOK)が昨年覇者の松本真也(警視庁)に勝ち、2年ぶり2度目の頂点に立った。1回戦で史上初の親子対決が実現し、白井勝太(18)=東京・帝京高=が父の白井正良(45)=福井ク=に圧勝した。120キロ級は荒木田進謙(警視庁)が2年ぶり4度目の優勝。55キロ級は森下史崇(日体大)が2連覇した。女子は51キロ級で世界選手権代表の宮原優(東洋大)が2年ぶり2度目の優勝を遂げ、63キロ級は渡利璃穏(至学館大)が初めて制した。

 史上初めて実現した親子対決は、長男で18歳の白井勝太が45歳の父、正良に完勝した。わずか1分22秒で8点を挙げた勝太は「相手が父というのは意識しなかった。テクニカルフォール勝ちを狙っていた」と胸を張った。

 対戦を望んだ父は「運を使いたくない」と、いつも100枚ほど買う宝くじの購入を控えたという。組み合わせ抽選で希望がかない、マットに上がる時から笑顔。「タックルも差し手も速かった。負けて晴れ晴れとした気持ちになるのは初めて。男になったな」と息子の成長に目を細めた。

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