全柔連会長に宗岡氏就任へ、改革に意欲

 相次ぐ不祥事で8月中に引責辞任する全日本柔道連盟(全柔連)の上村春樹会長(62)の後任として、新日鉄住金の宗岡正二会長兼最高経営責任者(67)の就任が確実となったことが10日、複数の関係者の話で分かった。組織体質が問題視されている全柔連は初めて外部からトップを招き、再建に取り組む。

 宗岡氏は、全柔連側からの理事推薦の打診を了承したことを明らかにした。会長就任については「それは向こうが決めること、私が決めることではない」と語った。関係者によると、山下泰裕理事らから9日に打診され、組織改革に意欲を示している。全柔連内部では山下理事の副会長昇格が濃厚となっている。

 全柔連は、上村会長ら執行部が8月中での総退陣を表明した7月30日の臨時理事会直後、発足した4人による選考チームの間ではすぐに宗岡氏の名前が浮上した。12日の常務理事会で新理事候補と報告して公表し、14日の臨時理事会で21日以降の臨時評議員会への推薦を決定。理事就任が承認されれば、理事による互選で宗岡新会長が正式に誕生する運びとなる。

 山口県下関市出身の同氏は東大柔道部で主将を務めた。08年に新日本製鉄(当時)の社長に就任し、昨年、会長となった。11年からは全柔連傘下の全日本実業柔道連盟会長を務めている。6月まで経団連副会長を務めるなど実業家としても一流だ。

 1月末に女子日本代表での暴力指導問題が発覚した全柔連は、助成金不正受給など不祥事が続発。内閣府から8月末までに抜本的な組織改革などを求められた。

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