侍・周東 速すぎるVホーム ヌートバーも驚いた!一塁からホームまで10秒28

 村上(奥)と抱き合う周東
 9回、村上の二塁打で本塁を目指す代走の一走周東。サヨナラの生還を果たした=マイアミ(共同)
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 「WBC準決勝、日本代表6-5メキシコ代表」(20日、マイアミ)

 割れんばかりの大歓声の中、周東佑京内野手(27)はサヨナラのホームに滑り込むと、ヘルメットを脱ぎ捨てた。ここぞの場面で出た“神走塁”がチームに勝利をもたらした。

 「言葉では表せないくらいうれしかったです。チーム全員が諦めてなかったですし、最後なんとか勝ててよかった」。スピードスターは勝利の余韻に浸った。

 しびれる場面で出番は来た。1点を追う九回、無死一、二塁。周東は一走の代走として起用された。ホームにかえればサヨナラとなる大事な走者だった。

 そして、このチャンスに村上の放った打球は中堅後方へ。「越えると思った」と判断よくスタートを切ると、とてつもないスピードでダイヤモンドを駆け回り、あっという間にホームにかえってきた。

 MLB.comのサラ・ラング記者によると、一塁からホームまでの到達タイムは10秒28。これは今大会で2番目の速さだったという。この“神走塁”にチームメートも大興奮。ヌートバーが「大谷を追い越しそうだった」と話せば、代走を送られた吉田は「一番速いので、絶対かえってきてくれるとみていた」と白い歯がこぼれた。

 いよいよ迎える米国との頂上決戦。「笑って終われるようにチーム全員で頑張りたい」。侍ジャパンの切り札は、世界一の瞬間を駆け抜ける。

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