広島・田中広輔氏がコーチ入閣 1年の“勉強期間”経て帰還 1、2軍未定も内野守備走塁コーチ、レギュラー不在の遊撃レギュラー作り上げる

内野守備走塁コーチに就任が決まり、会見する田中広輔氏(撮影・北村雅宏)
内野守備走塁コーチに就任が決まり、会見の席につく田中広輔氏=マツダ(撮影・北村雅宏)
内野守備走塁コーチに就任が決まった田中広輔氏=マツダ(撮影・北村雅宏)
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 広島は31日、昨季限りで現役を引退した田中広輔氏(37)がコーチに就任すると発表した。1、2軍かは未定ながら、内野守備走塁コーチを務める予定。会見では「身が引き締まる思い。責任を感じる」と姿勢を正した。16年からのリーグ3連覇に貢献した男は、新井政権5年目の巻き返しへ尽力する覚悟を示した。

 再び赤いユニホームに袖を通す。カープ一筋12年の現役生活を全うし、1年の“勉強期間”を経てのコーチ就任。田中氏は発展途上のチームを見渡し、「すごく能力の高い選手はたくさんいる」とした上で、「まずは能力を生かしてあげられるような指導を、選手一人一人とコミュニケーションを取りながらやっていきたい」と話した。

 今年は解説者として活動しながら、社会人野球チームへの指導にも赴くなどして研さんを積んだ。それぞれ特徴の異なる選手たちと接し、「伝え方、言葉一つ、いろんな引き出しが今後は必要になってくるんじゃないかなと感じた」という。SNSが発達した情報社会であることを再認識し、さまざまな野球観や指導法の「落とし込み作業はできた」と語る。

 球団からは昨年の退団時にもコーチ就任の打診を受けていた。「今年は、その話を頭の片隅に置きながら1年間過ごしていた」。今季終了後に再度、球団から要請を受け、「お話をいただけたら受けようかなという思いでいた」と明かした。

 不動のリードオフマンとして16年からのリーグ3連覇に貢献。17年には盗塁王と最高出塁率のタイトルを獲得し、ベストナインにも選出された。チーム、個人の両方で輝かしい実績を残してきたが、「よく3連覇したと言われますが、それは過去のこと」とピシャリ。「今のチームで勝たなければいけない。成功体験もそうですが、失敗した経験が財産になっているので、それを伝えていきたい」と責任感を前面に押し出した。

 自身の主戦場だった遊撃のポジションはレギュラー不在。小園が戦力外通告を受けて退団し、勝田は来季以降が勝負どころ。ドラフトでは遊撃としての評価が高い山里宝(亜大)を1位指名した。「(遊撃は)求められることがたくさんあるポジション。打撃の波で外されないような選手にしないといけない思いはある」とマルチなプレーヤーを作り上げていく覚悟をにじませる。

 「勝つために一人一人が何をするべきか考えられる集団になってほしい」。3年連続Bクラスのチームに重く響く言葉だ。新人コーチとして選手たちと多くの時間を過ごしながら、豊富な経験をカープに還元していく。

 ◆田中 広輔(たなか・こうすけ)1989年7月3日生まれ、37歳。神奈川県出身。現役時代は右投げ左打ちの内野手。東海大相模から東海大、JR東日本を経て13年度ドラフト3位で広島入団。プロ初出場は14年3月29日・中日戦。17年に盗塁王と最高出塁率のタイトル。ベストナイン1回(17年)、ゴールデングラブ賞1回(18年)。15年4月1日・DeNA戦~19年6月19日・ロッテ戦まで635試合連続全イニング出場。26年1月に現役引退を発表。

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