広島・堂林「もう負けて得るものない」 10年連続10回目の護摩行で火柱前に鬼気迫る読経90分 「とにかく1軍で」

 広島の堂林翔太内野手(34)が9日、会沢翼捕手(37)とともに鹿児島市の烏帽子山最福寺で10年連続10回目の護摩行に臨んだ。不退転の決意で迎えるプロ17年目のシーズンを前に荒行で心を整え、勝利への強い思いを言葉にした。逆襲へ、役目は関係なく、1軍で戦力になることを誓った。

 火柱が勢いを増していく。読経は絶叫に近いものへ、表情は引き締まったものから鬼気迫るものへと変わっていった。最大で高さ2・5メートル、摂氏300度に達する炎との距離はわずか約50センチ。着ていた袈裟(けさ)は飛び散った火の粉で穴が開いた。強烈な熱波と立ち上る白煙を全身で浴びながら、堂林は約90分にわたって一心不乱に経を唱え続けた。

 並々ならぬ覚悟で挑もうとしている2026年シーズン。無防備で火柱と向き合った顔は真っ赤にやけどした。それでも荒行後の表情はどこかすがすがしい。「2026年が始まったなという、引き締まった思いです」と言葉には力があった。

 悔しさが堂林の闘志を熱くかき立てる。今回の護摩行は「とにかく1軍で活躍して、とにかく勝つということを頭に置いてやらせていただいた」。昨季は1軍で44試合の出場で打率・186にとどまり、夏場からはファーム調整を余儀なくされた。さらに自身が選手会長を務めてきた24年と25年、チームは2年連続Bクラスという屈辱を味わった。

 「昨年まで選手会長を2年間やらせてもらって、負けっぱなしの2年間だった」と振り返る。チームとしても個人としても結果がついてきていない近年。「もう負けて得るものはないくらいの気持ちで今年はやらないと」と危機感を募らせる。

 毎年1月に臨んできた護摩行も節目の10年目を迎えた。約2000本の護摩木をくべたことは例年通りだが、今回は初めて池口恵観大僧正(89)から行が終了した直後に炎の前で背中に手を置かれて“気”を注入された。普段は行われない特別タイミングで「お加持(かじ)」を受け、「より力をいただいたような感じです」と決意も新たにした。

 今オフは昨年まで沖縄で行っていた米大リーグ・カブスの鈴木誠也との自主トレには参加せず、広島を拠点に打撃面の試行錯誤を続けている。全ては再び1軍でスポットライトを浴びるためだ。「とにかく1軍の舞台で。(自分の)役目っていうのは細かくは考えていない。どんな形でもいいので、しがみついて頑張ろうと思います」。炎の前で誓った決意。熱き思いを結果で示す。

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