「ヒヤヒヤ、そこが自分の真骨頂」広島・鈴木 自ら招いた六回無死満塁大ピンチ0封 マツダ初勝利で2勝目

 6回、ピンチをしのぎ無失点に抑えた鈴木(撮影・市尻達拡)
 5回、左前打を放つ秋山
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 「広島5-1巨人」(15日、マツダスタジアム)

 暗雲が垂れこめても、本塁だけは踏ませなかった。絶体絶命の窮地をしのいだ広島3番手・鈴木健矢投手が今季2勝目。六回無死満塁を無失点で切り抜け、直後の逆転劇を呼び込んだ。「投げている感じは良かった。自信を持ってゾーンに投げていこうと思いながら投げてた」と心境を振り返った。

 先頭・増田陸に内野安打。甲斐への2球目がボークとなり、3球目に投前へのセーフティーバントが内野安打となった。続く浅野への初球が死球。わずか7球で全ての塁を埋めてしまい、球場全体がざわついた。

 しかし、簡単には崩れない。「そこまでバタバタせず、一人一人しっかり切ろうと」と目の前の勝負に集中した。山崎、泉口を連続三振に斬ると、ヘルナンデスを左飛。三つ目のアウトを奪うと、スタンドの空気は右腕を称賛する拍手に変わっていた。

 これで5試合連続無失点。「理想は3人でピシャッと抑えたい。だけどアンダースローにしてからは、『走者を出すけどゼロに抑える』というスタイル。ヒヤヒヤさせてしまうことはあると思うけど、そこが自分の真骨頂」と粘り強さが自分らしさだと捉えている。

 5日・ヤクルト戦で移籍後初勝利を挙げ、これが“マツダ初勝利”。「小園に感謝したいですね」。鯉のサブマリンが、唯一無二の形でブルペン陣を支えていく。

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