阪神・藤川監督 連勝ストップも前向き「特に何もないです」森下走塁ミスも責めず 16日から広島と首位攻防3連戦へ
「DeNA1-0阪神」(15日、横浜スタジアム)
快音が響かない。あと一本が出ないまま、阪神は今季4度目の完封負け。それでも藤川球児監督(44)は、最後の粘りを評価して前を向いた。再三の好機を生かせなかった攻撃面では、森下の痛恨の走塁ミスもあったが、16日からは2位・広島と甲子園で首位攻防3連戦。切り替えて挑むだけだ。
横浜の虎党の大歓声が一瞬にして、悲鳴とため息に変わる。1点を追う九回2死一、二塁。近本の中前に抜けそうな打球は二塁・牧の好守に阻まれ、無念のゲームセット…。打線は九回2死から粘りを見せたが新潟の夜の再現はならなかった。
「自分たちとしていい形を最後にとれたので、それを継続すると、それに尽きますね」
藤川監督はサバサバと振り返った。九回は2死後、代打・楠本が10球粘って四球を奪うと、続く代打・渡辺も9球目に四球をゲット。代走に植田、梅野をそれぞれ送り出し、執念のタクトを振った。1点が遠く連勝こそストップしたが、指揮官はナインの最後まで諦めない姿勢を評価した。
一方、天敵・ジャクソン攻略は課題として残ったままだ。チャンスは何度もつくった。四回は先頭・森下が死球。怒りの感情をこらえ一塁へ歩くと、佐藤輝は冷静に四球を選ぶ。続く大山の左飛で二走・森下は果敢に三塁を狙ったが、DeNAの中継プレーに阻まれ、痛恨のタッチアウト。走塁ミスで先制のチャンスを逃してしまった。
ただ藤川監督は「特に何もないです」と言及することを避け、森下も「何も言うことはないです」と話すにとどめた。六回も先頭・中野の二塁打から、クリーンアップ3人が凡退。この夜は音なしに終わり、ゴールデンウイーク絶好調だった3番・森下は16打席連続で快音から遠ざかり、5番・大山は自己ワーストタイの19打席連続無安打と苦しんでいる。中軸に一本出ていれば…という展開ではあったが、藤川監督が責めることはなかった。
「まあ、野球ですからね。相手も素晴らしいチームですから、こういうギリギリの展開になる」
指揮官は決勝点を許した及川についても「別に何も悪くない」とフォローし、こう続けた。
「結果は後から付いてくるものだから。どうしようと、何をしようとしているかがすごく重要なので。また明日ですね」
新潟-横浜と続いた遠征を終え、16日からは甲子園で、0・5ゲーム差に接近してきた広島と首位攻防3連戦だ。森下は「切り替えて頑張ります。(打撃も)頑張ります」と言葉を絞り出した。スカッとした快勝で、悔しさを晴らしたい。
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