広島・新井監督 愛のムチ!田村を1打席で交代 初回・塩見の飛球取れず「ヨーイドン!であんなプレー…」

 選手交代時に厳しい表情を見せる新井監督(撮影・市尻達拡)
 3回の守備を前に、交代を告げられた田村(撮影・市尻達拡)
 3回の守備を前に、交代を告げられた田村(撮影・市尻達拡)
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 「オープン戦、広島0-4ヤクルト」(9日、マツダスタジアム)

 広島の新井貴浩監督(48)がヤクルトとのオープン戦(マツダ)で“愛のムチ”を振るった。スタメン出場した田村俊介外野手(21)が初回の守備でミスをすると、三回の守備からベンチに下げた。この交代を「愛情ですよ」と表現。3戦連続完封負けとなった中、試合後には若手3人の2軍降格を決めるなど、開幕に向けて指揮官が本番モードに入ってきた。

 試合開始早々、ベンチに座る新井監督は右翼に鋭い視線を注いだ。そして、二回の攻撃が終わると球審へ選手交代を告げるためにベンチを立った。「ヨーイドン!であんなプレーされたら、投手はたまらないでしょ。ましてや玉(玉村)はあまり立ち上がりが得意じゃない投手なので」。厳しさを含んだ言葉を向けた先は高卒4年目の田村だった。

 先発・玉村で始まった一戦。「5番・右翼」でスタメン出場した若武者は初回先頭・塩見の右翼ファウルゾーンに上がった飛球に追いつきながら目測を誤って捕球することができなかった(記録は失策)。結果的に無失点だったものの、その後、田村は二回無死一塁での1打席目で一直併殺打に倒れた直後に途中交代となった。

 「そこ(二回の場面)で打ったら、そのまま出そうと思っていた。エラーをした後、どうかなと見たので」と説明した指揮官。当たりは一塁手の正面を突く鋭いライナーだった。しかし、求めたのはあくまで内容ではなく「結果」。凡打した瞬間に容赦なく、序盤での選手交代を決断した。

 「厳しさ?愛情ですよ」

 オープン戦で見せた厳格な姿勢を問われると、そう答えた。対する田村は「今日みたいにやっぱエラーしていると信頼関係もなくなる」と受け止め、「あそこで交代されているようじゃダメだと思うので、自分に厳しく、もっともっと練習して、二度とああいうことにならないようにしたい」と前を向いた。

 チームは5日・DeNA戦(横浜)から30イニング無得点で3戦連続完封負けとなった。ここまでは若手に多くの打席を与えながら台頭を促してきたが、この日の試合後に内田、佐藤啓、ドラフト4位・渡辺(富士大)の2軍落ちが決定した。

 開幕1軍メンバーの絞り込みが始まったと言える。新井監督が若手に対して、「だんだんと試合に出られる機会が少なくなってくるから、少ないチャンスでアピールしてもらいたい」と語る中、11日からのDeNA戦にも帯同予定の田村は「打撃でいいものを見せたいし、できるプレーはしっかりこなしたい」と力を込めた。昨秋から始まった開幕に向けてのサバイバルレースは静かに最終コーナーを迎える。

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