広島ルーキー右腕2人に高評価 田中将と投げ合い河野 益田も2回無失点 新井監督「上出来」

 対外試合初登板を無失点デビューで飾ったドラフト5位・河野(左)、同3位・益田
 先発し、力投する河野(撮影・田中太一)
 6回、鈴木大を併殺に仕留め笑顔を見せる益田(撮影・田中太一)
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 「練習試合、広島0-1楽天」(23日、コザしんきんスタジアム)

 広島のルーキー右腕2人が対外試合初登板を無失点デビューで飾った。先発したドラフト5位・河野佳投手(21)=大阪ガス=は2回2安打2奪三振で無失点。4番手で登板した同3位・益田武尚投手(24)=東京ガス=も2回無安打1奪三振で無失点だ。堂々とした投球に新井監督も高評価。両投手とも先発と中継ぎの両方をにらみながら調整していく。

 若鯉の頼もしい投球が沖縄の空に映えた。ルーキー2人が強い気持ちを胸に思い切り腕を振り抜く。いずれも2回無失点。対外試合初戦を無失点で終え、大きな拍手を浴びた。

 先発した河野は初回、先頭・辰己を直球で見逃し三振に切るなど上々の滑り出し。二回無死では浅村をカットボールで見逃し三振だ。2死から安打を許したものの、最後は育成・ウレーニャを遊ゴロに打ち取った。

 「緊張感はあったけど自分の持ち味が出せた」

 投げ合う相手は日米通算190勝の田中将だったが、平常心を保ち攻めの投球を貫いた。「実績のある投手と投げられてすごくうれしかった」。技術面では黒田球団アドバイザーに指導を受けたカットボールの使い方を実践。収穫の多いデビュー戦だった。

 六回から4番手で登板した益田も堂々とした投球だった。先頭・黒川に四球を与えながら阿部をスライダーで空振り三振。鈴木大は二ゴロ併殺打だ。七回は三者凡退に封じた。

 益田は「最初緊張し過ぎたのもあるけど、野手の皆さんから声をかけてもらって取り戻せた。自分のやりたいことがしっかりできた」と汗を拭った。黒田アドバイザーに伝授されたツーシームにも手応えがあり、継続して磨いていく構えだ。

 チームは投手陣の底上げを目指す。共に存在感を示す内容と結果に新井監督も満足げ。「上出来でしょう。初登板で緊張したと思うけど、その中でゼロで抑えられるのは立派」と声を弾ませた。

 両投手とも先発と中継ぎの両にらみのため、今後も複数回を投げながら調整していく。長い回を投げておくことで第2先発やロングリリーフとしても起用できるメリットがある。中継ぎで複数回を投げられる投手は不可欠なだけに、2人にかかる期待は大きい。

 河野は「もっとストライク先行で攻めていって球数を少なくできたら」と力を込め、益田も「まだまだ100%じゃない。低め高めを投げ分けられるようにやっていきたい」と前を向いた。収穫と課題を手にさらなるレベルアップを目指す。

 ◇河野 佳(かわの・けい)2001年8月23日生まれ。21歳。兵庫県加古川市出身。175センチ、82キロ。右投げ右打ち。投手。背番号46。広陵では3年春にセンバツ出場。大阪ガスでは入社1年目に都市対抗デビューし、2年目の社会人日本選手権では2大会連続優勝に貢献しMVPに輝いた。22年度ドラフト5位入団。

 ◇益田 武尚(ますだ・たけひさ)1998年10月6日生まれ、24歳。福岡県出身。175センチ、83キロ。右投げ右打ち。投手。背番号26。嘉穂から北九州市大を経て東京ガスでは21年都市対抗野球優勝、22年同準優勝に貢献。22年度ドラフト3位入団。最速153キロ。

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