カープ来季1軍バッテリーコーチに石原慶幸氏 3年ぶり現場復帰 捕手陣再整備じゃ!

 来季1軍バッテリーコーチを要請された石原氏
 引退セレモニーでファンの声援に応える石原氏
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 広島が球団OBの石原慶幸氏(43)=本紙評論家=に来季の1軍バッテリーコーチを要請したことが23日、分かった。受諾する見通しで、近日中にも正式発表される。現役時代は広島一筋で卓越した技術と気配りなどでチームを支え、リーグ3連覇に貢献。1620試合出場は球団捕手最多だ。20年に現役引退以来、3年ぶりの現場復帰で、捕手陣再整備の役割を担う。

 捕手陣のさらなる強化へ、切り札を切る。球団は新井新監督と何事も話し合えるコーチの人選を進めてきた。新指揮官と気心が知れた間柄で、野球観も一致する石原氏が浮上。オファーすることを決めた。

 石原氏は現役で19年間、チームを支えた。新井新監督とも長くプレーした経験を持つ。同氏が引退をした当時、新指揮官は「私が最も多くの時間を共にしたのが石原」と話していた。グラウンド外でも食事を共にするなどして野球やチームのことを語り合ってきた。

 球団幹部も現役時代から厚い人望と高い技術などを高く評価しており、将来の幹部候補としてきた。

 石原氏は東北福祉大から2001年度ドラフト4位で広島に入団。04年はレギュラーを奪い、135試合に出場した。09年はWBC日本代表に選出され、大会2連覇を支えた。10年オフにはシーズン中に取得した国内FA権を行使せずチームに残留を表明。16~18年のリーグ3連覇にも貢献し、ジョンソンとのコンビも印象的だった。

 球団捕手最多1620試合に出場。高い捕球技術は12球団トップと賞され、重視していたコミュニケーションで投手からの信頼も厚かった。視野が広く、周囲への気配りを欠かさなかった野球人生。引退試合では審判団から歩み寄られ、労をねぎらわれた姿が、その象徴だった。

 現役引退後は、広島を拠点に野球解説者として活動。選手へのリスペクトを欠かさず、さまざまな角度から分析する評論には定評があった。

 チームを間近に見てきただけに課題は熟知している。今季、チームが許した盗塁数86、盗塁阻止率・204はリーグワーストの成績だった。正捕手・会沢の復活や、来季から捕手に専念する坂倉ら若鯉の育成も大きな仕事。精力的なキャンプ取材など、熱心な活動で広げてきた見聞を生かし、捕手陣の立て直しに期待がかかる。

 現役時代に一緒にプレーした選手が多く、兄貴分的な存在になりそうだ。3年ぶりの現場復帰。新井新監督とともに常勝チームを作り上げていく。

 ◆石原慶幸(いしはら・よしゆき)1979年9月7日生まれ、43歳。岐阜県出身。現役時代は右投げ右打ち。捕手。県岐阜商から東北福祉大を経て、2001年度ドラフト4巡目で広島入団。18年5月11日・阪神戦(マツダ)で、広島捕手では初の1000安打達成。20年現役引退、ベストナイン、ゴールデングラブ賞各1回(いずれも16年)。09年WBC日本代表。

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